秋、夕日の中で

「(気持ちよさそうに寝てるわねぇー・・・)」ティアがイチョウの木に寄りかかって寝ている。そのティアの肩を借りてレイラが、足の上ではフィオナが寝ている。そんな3人の仲睦まじい姿を眺めていると、隣で座ったまま寝ていたフェリスの起きる気配がした。「んっ・・・あれ・・・私寝ちゃってた・・・?」「あなたが1番に寝てたわよ」「1番?・・・あっ」他の3人も寝ていることに気付いたようだ。「そうだっ、ルシアちゃん、前の街で見つけたこれ、使ってみようよっ」と言ってフェリスが取り出したのは、古いカメラだった。「良いわね、ちょうど空も綺麗に染まってきたわ」「うんっ、じゃあルシアちゃんは、んー、そこっ」言って指を指す。「わかったわ」指定された場所に行き、なんとなくピースサインとかしてみる。レイラかフィオナに見られたらからかわれそうだが、まあ寝てるから良いか。「じゃあ、撮りまぁーす」フェリスがシャッターを押そうとした時、少し強めの風が吹いた。「んっ」カシャッ・・・「ん・・・?あっ!フェリスさん達、今写真」「「(しーっ!)」」「えっ?あっ」ティアが起きてしまった。「ティアちゃん、今はしーっ、だよっ」可愛い寝顔から一転、飛び掛ってきそうな剣幕だったが、自分の状況を把握し、ろくに声も出せず身動きも取れない状態であたふたしている。うぅぅ、卑怯な・・・と、少し涙目になりつつ睨んでくる。実にいじめたくなる表情である。そんなやり取りをしていると、現像された写真がカメラから吐き出され、落ち葉の上に落ちた。うん、古ぼけたカメラにしては綺麗に撮れてるじゃないか。今度フェリスの寝顔でも撮って、ティアにあげよう。――――――――――文化祭で、部活の展示に出した絵です。前に上げた絵→【illust/27359166】に書いてもらった物語→【https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=1391753 】から、旅の途中どんなことがあったかなぁと妄想しながら描いて、書いてみました。友達の書いたものには出てきてませんがフェリスはアイコンの子です。こつこつキャラ設定描いてるのでいつか上げたいです。

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2012-11-14 23:30

 蕾呼


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