習作-少女

学生の頃、デッサンは好きでしたが、やる意味をあまり感じませんでした。
石膏像はまだ人物っぽいので良いのですが、静物とか、人を描きたい私にとっては価値を見出せなかったというか。
もっとも静物は、空間の把握や質感の違い、構図等、勉強する事は一杯あると承知していたのですが、当時の私は兎に角人物しか描きたくないという、わがままだったんです。
また、未だにギリシャ彫刻をありがたがってデッサンするのとかも、当時の私にとっては少し違和感を感じ、よくデッサンの先生と口論をしました。
若かった、などとぶった事は言いたくありませんが、それでもなんというか恥ずかしい記憶です。
こんな事言って変に理屈っぽいからいつまで経っても絵が巧くならないんだ、と。。

しかしだんだんと拙いながらも絵を描き続け歳月が過ぎる中で、デッサンの意味というか、自分の中での位置づけというか必要性が分かって来ました。
習作。
練習の為の作品。
時々によって自分の中でテーマがあり、それを学習する為に描きました。

少女の丸み、瑞々しさ。
そう言えば唯一、ドナテッロの少女像の石膏だけは気に入って持っています。好き過ぎて綺麗に梱包して仕舞っておりますが。
今度出して、久しぶりにデッサンしてみようかな〜…

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2013-02-12 22:49

 永松平蔵


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