【PFNW】ある蒸気機械技師の手記

-月-日
トライデントも通れる程度の道を選んで洞窟を進んでみたが、
モグラの様な巨大な怪物に追い回されている内に、思いがけず奥に迷い込んでしまったらしい。
さて、元の道に戻れるかどうか…。

-月-日
洞窟に似つかわしくない生き物をトライデントが見つけた。
真っ赤な色をした小鳥…インコか何かだろうか？鼻の上に鉱石の様な突起がある。
衰弱している様で、パンと水を与えて様子を見ることにする。

-月-日
小鳥は大分回復したようだ。
トライデントの鬣にじゃれ付いて遊ぶようになった。
彼女も友達が出来たようで、嬉しそうだ。

-月-日
不思議な光景だ、洞窟の暗闇を赤い鳥が飛んでいる。
例の鳥が、私たちを先導するように洞窟を進んでいるのだ。
その導きに従ううちに、新鮮な空気の匂いが感じられるようになった。
この先に、出口があるのだろうか？

-月-日
久しぶりの外の光が、私たちの前に現れた。
確かに、例の鳥は私たちを出口に案内してくれた。
ただ、それは翼を持たない我々には、
すこし手の届かない所にあった。
仕方がない、また別の道を探すとしよう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ある蒸気機械技師の手記より）

■セキセキインコ
　…血水晶の鉱脈の近くに生息する、インコに似た小型の鳥。
　　真っ赤な羽根は、観賞用、装飾用に重宝されているらしい。

■とある蒸気機械技師と愛馬…【illust/34188365】

企画元【illust/33956297】