明日を切り開けッ！

（ファンタジー風味）
中央大陸東北部に位置する地域大国、ポルスカ共和王国。
大マグナートの筆頭にして長老会議の首席オリコは汚職疑獄で自裁した父の権利の回復を名分に突如私兵ほ率いて王都に攻め上った。
これに呼応するかの様に大首長カンナ率いるダッタン人とカザーク人の大軍凡そ３００００が国境を破りポルスカの地に進撃を開始する。
オリコと密約を結んだ中央大陸最大の商会を率いる平民貴族のヒトミがオリコ支持層を増やすため王都内で暗躍を開始する。
ヒトミの商会から密輸された魔導帝国エスターライヒ製の武器を装備したオリコの私兵団に押しまくられる王都守備隊。
必死の防戦を繰り広げる彼らの背後で喚声が湧き起った。
この日の為にヒトミが雇った傭兵と商会傘下の徴税請負人組合の若衆が守備隊の後背を襲う。これで勝敗は決した。
一時後にはカンナ引きいる騎馬軍団が王都に入城する。
この日、ヒトミの館で会合を開いた三人は改めて盟約を結ぶ。
翌日には緊急長老会議が開かれ、そこで王政の停止が決議される。
共和王国であるポルスカでは国王も長老会議の決定を覆す事は出来ない。
廃女王となったマドカは王城の一室に軟禁される。
幽閉される前日、マドカは旧友に一枚の手紙を託した。国家を救って欲しいと。
手紙を受け取った辺境守備隊の騎兵大尉サヤカは誰にも気取られぬよう、密かに行動を開始する。
かつての戦友、流れの傭兵隊長キョウコに繋ぎを取り協力を仰ぐ。
廃女王マドカは今日も空に祈る。二人の活躍でポルスカの地に平和が戻るようにと。