銀座の柳 (昭和初期シリーズ)
東京は銀座のシンボルといえば柳の木です。今では銀座通りに柳はありませんが、西銀座など銀座の端にはまた柳の木が植えられています。 明治時代の銀座に日本最初の煉瓦街が政府のお声がかりで出来た時、大通りに西洋式の街路樹を植えることになりました。選ばれたのは桜・松・楓でしたが、海に近い埋立地の銀座の土に合わずに枯れてしまったそうです。 そこで水辺に生えて強い柳の木が選ばれ明治から大正までは銀座にあったのですが、車道拡幅の際に銀杏にされます。 それでも銀座には優しく手招きする柳が合うという声は根強く、流行歌の東京行進曲で歌われたのをきっかけに柳の植林運動がおこりました。その結果昭和7(1932)年に大通りに柳の木が戻ってきました。 しかし柳は見た目は良くても雪や雨の日に通行人に葉がしだれかかる等の問題もあり、戦後の昭和43(1968)年の車道拡幅によってまた失われて現在に至ります。今銀座の各小さいと通りにちらほらあるのは再撤去後にまた柳を惜しむ声から植えられたものです。 Onomichiさんは小泉八雲が好きで、柳のあの幽霊が出るような、人間を招くような不思議な雰囲気が大好きです。
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2013-05-28 18:53
Comments (6)
かつての日本家屋は庇ががあったので家の中にも暗いところがあって怖いけど深みがありましたね、洋風の家になった今でも昔の家の夢を見ますね。
あと日本の物の怪や小さな神様たちは、電信柱に驚いてどこかへ逃げたと八雲がかいていました。 今は夜でも明るいから、昔のような優しく控えめで情緒ある幽霊じゃ出にくいでしょうね
ipuniさん、歌舞伎座の改装で和服を着るきっかけが増えたんでしょうか。銀座が山口晃の絵のようにいろんな時代の服装でごちゃごちゃになったらいいのになー
最近 歌舞伎座ができてから銀座に和服姿が増えたような気がしますね。 >幽霊 幽霊が出るようなシチュエーションってなんか情緒があっていいですね。
リンリンさん、昔の銀座は運河で四方を囲まれた島だったようですね。 有楽町駅から数寄屋橋を経て四丁目に歩いて行くときに迎えてくれる柳が好きです
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