バベルの冷却塔
とっても大きいクーリングタワーをバベルと呼ぶことにしたそうです。遠い昔、神々によって大地は引き裂かれました。人間たちを封じ込めるためでした。暑苦しくてしかたがないので、冷やすことにしたそうです。塔を建てて吹き抜けにすれば簡単に冷やせるというわけです。神は何人かに塔を作るように命じたそうです。天まで届く塔を作ることが出来れば、神にしてあげますよ、と。毎日朝起きると石を積み上げます。それをずっと繰り返します。ある人はこの中に何があるのか疑問に思いました。しかし気付けば居なくなっていたようです。謎は解けないまま兎に角石を積み上げました。あるときから蒸気が噴き出すようになって来ました。とても熱くて近寄ることが出来ませんでした。またある人は中をのぞき込もうとしましたが、地中深く、また蒸気に阻まれてついにかないませんでした。気付けばまた居なくなっていたようです。そしてまた石を積み上げました。もっと高く、もっと高く。神が命じたのだからと石を積み上げました。いっそう高くなりました。そうして、ついには気付けば降りられなくなっていたのでした。<塔の建設日誌257pより。>
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2013-09-14 11:53
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