対峙
「現れたか……」。暗闇から甲冑に身を包んだ不気味な戦士が姿を現した。その身のこなしから、ルイは戦士の戦闘力の高さを悟る。事実、クリスが手も足もでなかった相手だ。戦士は侵入者を発見するとゆっくりと間合いを詰める。ルイは刀に手をかけた。戦士はその様子を見て訝しげな仕草をする。これまで戦ってきた相手は、十中八九、自分の体格と武器を見て距離を保とうとしてきた。しかし目の前の決してパワーもありそうもない男は、そこから全く動こうとしないのだ。プレッシャーを前に動けないのか、それとも自信過剰な素人なのか。ふたりの距離は危険な領域にまで近づこうとしていた。
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2013-09-29 03:08
Comments (1)
この騎士ってもしかしてあいつなんでは…。