【ぴくメシ】ラウリア【勇者】

どういう訳だか、傷を負っても自分だけは直ぐに治った。
人々はそれを気味悪がって、家族は迫害の対象に合った。
そして家族すらも僕の事を気味悪がって、やがては遠避けるようになって行った。

なのに。

ある日、神様とやらが国中に現れて、その者は勇者だ。魔王を倒す為に必要不可欠な存在だなどと、全く以て迷惑極まりない御神託を告げたのだ。

「勇者様、勇者様。貴方は勇者様だから死なないんですよね？」
「そうとも・・・勇者だからな！傷も立ちどころに治りますし、さぁさ魔王を倒して下さい」

骨が剥き出しになろうが、脚が吹き飛ぼうが直ぐさま治るのは確かだけれど。
痛みがない訳じゃないんだよ？
僕だって人間なんだよ？

いや、勇者は人間じゃないのか・・・・

最初は気味悪がって疎んでいたのに、今では勇者だと囃し立てる。
結局は今も昔も変わらないのだ。
自分に害はなくとも、自分達と違う生き物扱いである事に。

気味が悪い。
気味が悪い。
気味が悪い。

嗚呼・・・・こんな薄気味悪い世界なんて・・・・・

「僕ごと消し去ってくれよ魔王・・・・」

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と、長々うちのネガティブ勇者の彼是を。
此方【illust/39939230】の素敵企画に参加させて戴きます。
能力的には勇者だけれど、自分を迫害したり持ち上げたりして来る人間達にうんざりしている為、さっさとこんな世界滅んでしまえば良いのにな・・・・と思いながら魔王を追い求めております。

魔王が死を望むなら、それを叶えようと考えているようです。
ですが、自分もこんな世界で生き残るのが嫌なので、自分にも止めを刺して欲しいようです。

魔王が生を望むのなら、喜んで命を差し出すでしょう。

また、血肉を求めるのであれば、分け与える事もあるかも知れません・・・・

魔王様の性別、種族、BL、NL、エログロ諸々問わず。
シリアスっぽくなっておりますが、ほんわかした結末などでも嬉しゅう御座います。

ネガティブ勇者ですが、魔王様次第で明るくなって行くかも知れません。
それでは、宜しくお願い致します。

不備が御座いましたらツッコミ戴けると幸いです。

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世界観とか色々と抜けてたモノを補足。
剣と一部の人間だけが少しの魔法（簡単な治癒や軽攻撃、防御などの補助程度。復活の呪文など都合の良いものはなく、死ねないのは勇者と魔王だけ）が存在する、ちょっとしたファンタジー世界の勇者です。
武器は大剣・・・だと使い辛いので、少々立派なナイフを所持。
回復能力に頼っているところが多いので、そこまで強くもありません。
異常回復能力が付与された、あくまで普通の人間です。
使える魔法と言えば、目眩まし程度のフラッシュぐらい。
年齢は18で止まっています。
何年ぐらい魔王を求めて彷徨っているのか、ちょっと解らなくなっているようです。
身長は170ジャスト。
肉体は治るものの、服は治らないので大体ボロボロです。
髪は自分のモノだったのか魔物のモノだったのか曖昧ですが、ところどころ血に染まってしまいました。