【ぴくめし】 ♥ 成就記念 ♥ 【交流】
腐臭漂う城の奥、お姫様は確かに無敵でした。
どんなに腕に覚えのある者が立ち向かおうとも
彼女に触れられただけでその身は腐り彼女の下僕と成り果てて、
どんな知略を張り巡らせようとも彼女を殺すことは出来ず、
時間だけが無情に過ぎてゆきました。
お姫様は無敵でした。
しかし、孤独でした。
彼女が誰に対しどんな感情を抱こうと、
触れた瞬間に出来上がるのは一律して従順な下僕です。
彼女が二度目に触れれば崩れ落ちる、動くだけの死体です。
父の記憶も母の記憶もありません。
自分がそんな者から生まれてなどいないのか、
それとも城の中にいる下僕の中のどれかなのか、
それともとっくに死んでしまっているのか、
それすらもわかりません。
孤高ゆえの孤独!
お姫様は気付いたのです。
父も母も、そして物語の中でしか知らない王子様も、
決して自分と対等になる事は出来ない。
自分はこの世界の誰からも誰に対しても、
愛したり愛されたりなどできないのだという事!
この生活が続くのだと思っていました。
この世界は何一つ自分に刃向うものなどなく、
しかし何一つ欲しい物が手に入らないまま続くのだろうと
そう思っていました。
――…ただ一つ、お姫様は知らなかったのです。
その頃彼女の城よりさらに遠く、
世界中の人々にも知られぬようにひっそりと、
彼女に対する対抗手段として、
” 勇者 ” が育成されていたことを――…
------
素敵な成就が嬉しかったので記念絵を!
ニールさん[illust/40030848]
マカトゥナ[illust/40030439]
ありがとうございます!!
どんなに腕に覚えのある者が立ち向かおうとも
彼女に触れられただけでその身は腐り彼女の下僕と成り果てて、
どんな知略を張り巡らせようとも彼女を殺すことは出来ず、
時間だけが無情に過ぎてゆきました。
お姫様は無敵でした。
しかし、孤独でした。
彼女が誰に対しどんな感情を抱こうと、
触れた瞬間に出来上がるのは一律して従順な下僕です。
彼女が二度目に触れれば崩れ落ちる、動くだけの死体です。
父の記憶も母の記憶もありません。
自分がそんな者から生まれてなどいないのか、
それとも城の中にいる下僕の中のどれかなのか、
それともとっくに死んでしまっているのか、
それすらもわかりません。
孤高ゆえの孤独!
お姫様は気付いたのです。
父も母も、そして物語の中でしか知らない王子様も、
決して自分と対等になる事は出来ない。
自分はこの世界の誰からも誰に対しても、
愛したり愛されたりなどできないのだという事!
この生活が続くのだと思っていました。
この世界は何一つ自分に刃向うものなどなく、
しかし何一つ欲しい物が手に入らないまま続くのだろうと
そう思っていました。
――…ただ一つ、お姫様は知らなかったのです。
その頃彼女の城よりさらに遠く、
世界中の人々にも知られぬようにひっそりと、
彼女に対する対抗手段として、
” 勇者 ” が育成されていたことを――…
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素敵な成就が嬉しかったので記念絵を!
ニールさん[illust/40030848]
マカトゥナ[illust/40030439]
ありがとうございます!!
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2013-12-26 14:51
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