年賀状

今年もまさかの方から年賀状をいただいてしまいました。
腐女子らしさどころか、二次創作系そのものが通用しない方のために、漠然と日和った絵柄にてやっつけるという、新年早々モチベーション瓦解フラグ(ほぼ恒例)が……。

でも気を取り直します。今年は違います。
どう違うのかは自分自身で判断するしかないのですが、やります。

《以下・急拵え昔話》
『黄金のてい鉄』
男の子がはじめておつかいに行くというので、年とった馬は言いました。
「わたしのてい鉄をもってお行き。ぶじに帰って来れるように」
男の子が家の前の川を渡ろうとすると、たくさん角の生えた魚がいて、男の子を食べようと橋をこわしました。
川に落ちた男の子は、泳ぎましたが、魚は泳ぐのがはやかったので、追いつかれそうになりました。
今にも食べられそうになった時、急に川底に引き込まれ、魚は男の子を見失いました。川底の草がてい鉄にひっかかったのです。
男の子は溺れそうになりながら草をはずし、岸に上がりました。
山道を歩いていると、くちばしのない鳥が飛んで来て、男の子をかぎ爪でつかもうとしました。
男の子は、
「やめて おつかいに行くところだから」
と言いましたが、鳥はおなかがすいていたのでききませんでした。
男の子は走って逃げましたが、とてもつかれたので立ち止まってしまいました。
そのとたん、鳥が男の子をつかまえました。
男の子はかぎ爪をとろうしましたが、鳥の力が強くて、はずすことができませんでした。男の子はもっていたてい鉄で、鳥の足のつけ根をたたきました。
すると、とてもいたかったので、鳥は男の子をはなしました。
男の子は空から落ちましたが、そこはちょうど市場のテントの上でした。
テントにいたおばさんが、男の子をたすけてくれて、言いました。
「ぶじでよかったね。はじめてのおつかいごくろうさま」
男の子はお礼を言いました。
それから男の子はお豆とチーズとほしわらと、新しいリボンを買いました。
家に帰ると、男の子は馬が待っている小屋に行きました。
「きょうはてい鉄のおかげでたすかったよ」
馬は新しいリボンをもらって、言いました。
「てい鉄が役にたったなら、本当に良かった。おまえが生まれてから、わたしは毎日、このてい鉄に、市場までの道をたどらせて来たのだ。おまえがおつかいに行く時に、困らないように」
男の子は馬に感謝し、今まで育ててくれてありがとうと言いました。
それから家に戻って、ひとりで神様にお祈りして、寝ました。

《以上・終了》
初売りに備えて早寝あるのみです。
…。
本当は
「白昼の白い馬」という崇高な画題を掲げていたのに。こんなことに決着するとは思いませんでした。

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2014-01-02 00:04

 ジイド・リツノフカ


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