悲痛な告白

帝都のとある庭園、クリスがベンチに腰掛けている。その目にかつての輝きはない。「私は……学問と武芸を学べば、どんな困難にも打ち勝てると思っていたわ……。でも…でも……あそこでは、そんなものは何の役にもたたなかった……。身体を作り変えられて……人として許されない行為を何度もさせられたわ……。何より私は……あの人たちに心から屈服してしまった……」。話しながらうなだれるクリス。ルイはそれを無言で聞いている。「もう……前みたいになんて生きていけないわ……。あなたたみたいな剣技も勇気もなければ、人としてのプライドもなくしてしまった……。あの収容所でひと思いに…私も殺してくれれば良かったのに……」。庭園にクリスの悲痛な声だけが響いている。
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2014-01-02 01:43

 electric sheep


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