【ぴくめし】ひどい世界【交流】
うちの勇者【illust/40032263】
素敵な魔王様、ジュリオさん【illust/40158742】
こちらの成就記念…そしていまりさんの素敵なおはなし【illust/40640439】のお返しになります。
欲望のままに絵を描いてしまった結果キャプションがとても長い事に…すみませ…ん…
『ひどい世界』
―――――――――――――――――――――――――――――――
再び旅に戻った勇者。
しかし一向に魔王は見つかりません。
当てもない旅の途中、思い出すのはとある小さな町のはずれの教会で、
色々な事を教えてくれた、自分よりいくらか年上の友の事ばかりでした。
この旅が終わったら、また会いに行ってもいいだろうか。
そんな事ばかりを考えながら、勇者は旅を続けました。
しかし一向に魔王は見つかりません。
もしかしたら魔王は、自分の存在に気付いて、隠れてしまっているのではないか?
そう思った勇者は、再び故郷の村を訪れます。
自分が勇者であると、神託を授かった占い師に会う為です。
旅立ちの日までは、占い師も魔王がどこにいるのか分かりませんでしたが、
もしかしたら、この旅の間に、新しい神託を受けているかも知れません。
―― 貴方は既に、魔王に出会っています ――
妙齢の、美しい占い師が、言いました。
それも随分と長い間傍に居たようですね、と、占い師が続けます。
旅の途中、思い出すのはとある小さな町のはずれの教会で、
色々な事を教えてくれた、自分よりいくらか年上の友の事ばかりでした。
勇者は震える手で、少し寂びれた教会の戸を叩きます。
出てきたのは、優しく、色々な事を教えてくれた、あの年上の友でした。
あの日と寸分違わぬ姿の友でした。
―- 貴方は既に、魔王に出会っています ――
占い師の言葉が、ぐるぐると繰り返し頭の中を流れます。
そんな勇者を見て、友は中に入るように促しました。
疲れたのだろう、中で休むと良い、そう言いながら前を歩く友の背を見て、
勇者はとうとう、その場に膝から崩れ落ちました。
心配して駆け寄る友を見上げ、言いました。
「貴方が、魔王なのですか?」
友の顔を見上げれば、自分と同じ、赤い瞳が輝いていました。
――――――――――
▽不手際御座いましたらメッセージにご連絡ください。
とんでも長くなってしまい大変申し訳なく…
素敵な魔王様、ジュリオさん【illust/40158742】
こちらの成就記念…そしていまりさんの素敵なおはなし【illust/40640439】のお返しになります。
欲望のままに絵を描いてしまった結果キャプションがとても長い事に…すみませ…ん…
『ひどい世界』
―――――――――――――――――――――――――――――――
再び旅に戻った勇者。
しかし一向に魔王は見つかりません。
当てもない旅の途中、思い出すのはとある小さな町のはずれの教会で、
色々な事を教えてくれた、自分よりいくらか年上の友の事ばかりでした。
この旅が終わったら、また会いに行ってもいいだろうか。
そんな事ばかりを考えながら、勇者は旅を続けました。
しかし一向に魔王は見つかりません。
もしかしたら魔王は、自分の存在に気付いて、隠れてしまっているのではないか?
そう思った勇者は、再び故郷の村を訪れます。
自分が勇者であると、神託を授かった占い師に会う為です。
旅立ちの日までは、占い師も魔王がどこにいるのか分かりませんでしたが、
もしかしたら、この旅の間に、新しい神託を受けているかも知れません。
―― 貴方は既に、魔王に出会っています ――
妙齢の、美しい占い師が、言いました。
それも随分と長い間傍に居たようですね、と、占い師が続けます。
旅の途中、思い出すのはとある小さな町のはずれの教会で、
色々な事を教えてくれた、自分よりいくらか年上の友の事ばかりでした。
勇者は震える手で、少し寂びれた教会の戸を叩きます。
出てきたのは、優しく、色々な事を教えてくれた、あの年上の友でした。
あの日と寸分違わぬ姿の友でした。
―- 貴方は既に、魔王に出会っています ――
占い師の言葉が、ぐるぐると繰り返し頭の中を流れます。
そんな勇者を見て、友は中に入るように促しました。
疲れたのだろう、中で休むと良い、そう言いながら前を歩く友の背を見て、
勇者はとうとう、その場に膝から崩れ落ちました。
心配して駆け寄る友を見上げ、言いました。
「貴方が、魔王なのですか?」
友の顔を見上げれば、自分と同じ、赤い瞳が輝いていました。
――――――――――
▽不手際御座いましたらメッセージにご連絡ください。
とんでも長くなってしまい大変申し訳なく…
6
4
504
2014-02-03 00:02
Comments (0)
No comments