【PFFK】鍛冶屋ととある剣士の話【死の谷の軍勢】

　死の谷へと多くの兵士やギルドが出陣する最中、私の元へと幼馴染がやって来た。
なんでもお見合が嫌で家出して来たらしい。
「だって、家に僕が居なくても兄さん居るし大丈夫っす！」
　まったく、このデカ女は毎度の事ながら自由気ままだ。
「それにしても、本当にホーちゃんの腕は良いっすね。刃こぼれしてた剣が生まれ変わったみたいっす！」
「……それ……どおしたんだ？お前の剣は他にあった筈だが……。」
「あ？ああ、家出する時に持ち出せなかったから、代わりにばっちゃんの剣持ってきたっす！」
「おまっ！？」
　この幼馴染は、ヘラっと笑いながら何と言う事を……それにしても、不思議な材質の剣だ。
ドラの炎を高火力でやっと打ち直したが……まるで、黒剣様の剣のような……少し変わった金属のようだ……。
「ところで、なんで此処に来た……。ワザワザ此処に来なくてもな……。」
「ああ、此処ならホーちゃんにお金借りられると思って。」
　コイツ……。
「あと、ちょっとこの土地で気になった事があるっす。だから、此処に来たっすよ。」
　幼馴染は、そう言うと私から少しばかりの金と食料をもらうと、ゴルベイル領方面へと向かって去っていった。
そのうち、またヘラっと笑いながら現れるだろう……。

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鍛冶屋は谷のどっかで商売やってるんではなかろうか……。
ログインのようでログインでない、ちょっとした小話。

■鍛冶屋【illust/41878898】