【PFFK】眠れる百合へ
「どちらの格好をしていても、余り良くなさそうだから…」
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【illust/42522640】→【illust/42525153】→
のつもりで書いてましたが、あっさり間に合わなかったので
【illust/42528190】→【illust/42557661】→ココ!だといいな…
離別の後辺りで会っていたら、いいな……
ご都合悪ければ、勿論パラレルパラレル!
*******
どこをどう行けばいいのか、なんて、宛ても何も無いのだから先に進むしかないわけで、キルトは町を目指して歩いていた。
時々人に出会うということは、今居る場所が比較的一般的な街道か、町に近い……のではないかと推測する。
喧騒はやはり止むことはなく、傾げた首が戻ることは無い。
“冒険”に伴う危険は分かっていても、“戦争”が何たるかはキルトが生きてきた中で知りようが無かったせいもある。
「か…火事!?」
遠くに見える山火事のような火の手に、キルトは驚いて足を止める。火の手はかなり遠そうで、昼間なのに空が赤く染まっていることからそうなのだと分かった。
どうしようかと考える。自分が行っても何も出来はしない。けれど、もし人手が必要なら手助けしたい。
キルトは赤い空の方向へ走り出した。
燃えていたのは、山ではなく城だった。
沢山の行き交う人々。その中の大半が武器を手にし、武器を持たない人は魔法が扱えるようで、火事を消そうと言う人は見当たらない。
場違いなのだと、心の隅で言葉が過ぎった。
最早どうしたらいいか分からず、ふらふらと歩いていると、青いマントの男性にぶつかり蹈鞴を踏む。
「わっす、すいません!」
その両手に、大切そうに桃色の髪の少女を抱きかかえながら、青年は小さく大丈夫という言葉を口にして、その場を通り過ぎる。
「あの、その子どうしたんですか?」
声をかけた瞬間、青年の表情が険しいものへと変わる。その変化にキルトはわたわたと手を振って、
「えっと調子が悪そうだったので!」
本当にそれだけなんです。と、キルトは念を押す。余りにも邪気のない様子に、青年はふっと視線を和らげる。
「……その服、川で見たことあります。僕は遠くから見かけただけ、なのですけれど」
その様子を思い出し、少女の格好が何だかちぐはぐしているように見えて、キルトは鞄から1つのケープを取り出した。
「これ、使ってください。どちらの格好をしていても、余り良くなさそうだから…」
「どちらの?」
「僕が見かけた2つの服装の人たちを、足して二で割ったような感じがして」
このケープで、少しでも誤魔化せるならそれでいいかな。と、思ったのだ。
含んだような物言いに、青年の眉が少しだけしかめられるが、他意の感じられない行為に何も言わずケープを受け取った。
*******
フィロメーナさん【illust/41910005】
(お渡しするアイテムは勿論描写を強制するものではありません)
ディートハルトさん【illust/42498534】
自宅のキルト【illust/42022901】
アイテム詳細【illust/42565410】
PFFK【illust/41854317】
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【illust/42522640】→【illust/42525153】→
のつもりで書いてましたが、あっさり間に合わなかったので
【illust/42528190】→【illust/42557661】→ココ!だといいな…
離別の後辺りで会っていたら、いいな……
ご都合悪ければ、勿論パラレルパラレル!
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どこをどう行けばいいのか、なんて、宛ても何も無いのだから先に進むしかないわけで、キルトは町を目指して歩いていた。
時々人に出会うということは、今居る場所が比較的一般的な街道か、町に近い……のではないかと推測する。
喧騒はやはり止むことはなく、傾げた首が戻ることは無い。
“冒険”に伴う危険は分かっていても、“戦争”が何たるかはキルトが生きてきた中で知りようが無かったせいもある。
「か…火事!?」
遠くに見える山火事のような火の手に、キルトは驚いて足を止める。火の手はかなり遠そうで、昼間なのに空が赤く染まっていることからそうなのだと分かった。
どうしようかと考える。自分が行っても何も出来はしない。けれど、もし人手が必要なら手助けしたい。
キルトは赤い空の方向へ走り出した。
燃えていたのは、山ではなく城だった。
沢山の行き交う人々。その中の大半が武器を手にし、武器を持たない人は魔法が扱えるようで、火事を消そうと言う人は見当たらない。
場違いなのだと、心の隅で言葉が過ぎった。
最早どうしたらいいか分からず、ふらふらと歩いていると、青いマントの男性にぶつかり蹈鞴を踏む。
「わっす、すいません!」
その両手に、大切そうに桃色の髪の少女を抱きかかえながら、青年は小さく大丈夫という言葉を口にして、その場を通り過ぎる。
「あの、その子どうしたんですか?」
声をかけた瞬間、青年の表情が険しいものへと変わる。その変化にキルトはわたわたと手を振って、
「えっと調子が悪そうだったので!」
本当にそれだけなんです。と、キルトは念を押す。余りにも邪気のない様子に、青年はふっと視線を和らげる。
「……その服、川で見たことあります。僕は遠くから見かけただけ、なのですけれど」
その様子を思い出し、少女の格好が何だかちぐはぐしているように見えて、キルトは鞄から1つのケープを取り出した。
「これ、使ってください。どちらの格好をしていても、余り良くなさそうだから…」
「どちらの?」
「僕が見かけた2つの服装の人たちを、足して二で割ったような感じがして」
このケープで、少しでも誤魔化せるならそれでいいかな。と、思ったのだ。
含んだような物言いに、青年の眉が少しだけしかめられるが、他意の感じられない行為に何も言わずケープを受け取った。
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フィロメーナさん【illust/41910005】
(お渡しするアイテムは勿論描写を強制するものではありません)
ディートハルトさん【illust/42498534】
自宅のキルト【illust/42022901】
アイテム詳細【illust/42565410】
PFFK【illust/41854317】
pixivファンタジアFK
pixiv Fantasia: Fallen Kings
◆キルティ・キルト
【覚醒武器の会】
kakuseibukinokai
赤鎌城炎上【青】
akagamajouennjou
近衛師団リリィソードナイツ
konoeshidannririxiso-donaitsu
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2014-03-29 23:53
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