禍人/凶人
イーヴィルさんのキャラであるセルクさんをお借りしています。
「俺とお前、何が違う?」
「何がだ?」
学園内の空き教室でセルクとスパルテが対峙していた……。
「お前も俺と同じ殺人鬼だろうが……」
「違うな、まず順番が違う。私は殺人鬼でいた果てに全てを失い、君は全てを失ったから殺人鬼になった……」
「それだけか?」
セルクの声に苛立ちが混じる。
「いや、それともう一つ……。ところで、最近タイバを殴ったらしいな……」
「それがどうし…ッ!」
瞬間、濃密な殺気が教室を呑み込んだ……!
(なんて、殺気だ!こんなモノここに来る前にも……いや、一度だけ同族から殺されかけた時……下手をするとその時以上の……!)
セルクは目を見開き、スパルテを凝視する。
(あの女、たったの一人で‼何なんだあいつは‼)
「……どうした?脚が震えているよだが……。まさか、この程度の殺気で怖気付いているのか?」
「なっ……⁉」
いや、脚の震えだけではない、体中から冷汗が噴き出し、動悸、息苦しさをセルクの体は訴えていた。
スパルテがセルクに近づきながら話出す。
「奪った者は奪われろ、害した者は害されろ、災いをなす者は呪われろ、殺した者は……殺されろ」
スパルテはセルクの瞳を覗き込む。
「……君にはないだろう?恨まれ憎まれ呪われ、その果てに殺される覚悟が……」
セルクは言葉を絞り出す……。
「…そんなモノ……必要ない…!俺の前に立ちはだかるモノは……全て殺す!」
その言葉をスパルテは嘲笑い否定する。
「そんな覚悟もないから、……セルク、君はこの程度の殺気に呑まれたんだろう?」
セルクは歯を食いしばる。
(この程度⁉明らかに異常だろ‼)
スパルテは言葉を続ける。
「……殺される覚悟もない奴が、殺人鬼を語るな…!…殺人鬼の忌名は軽くない…‼」
瞬間、殺気が消えた。
「な…」
セルクが崩れ落ちる。
「……殴らないさ。そんなことをしても、タイバは喜ばないからな……」
そう言い、スパルテは教室を後にした。
「…なんだよ……あの女が一番異常だろうが……」
一人、セルクはそうつぶやいた……。
教室を後にしたスパルテはガラスに写った自分の顔を見た。
「……酷い顔だ。……タイバに…はとても見せられないな……」
そこには、醜く唇を釣り上げたスパルテ自身の顔があった……。
自分はセルクさんが嫌いという訳ではありません……
「俺とお前、何が違う?」
「何がだ?」
学園内の空き教室でセルクとスパルテが対峙していた……。
「お前も俺と同じ殺人鬼だろうが……」
「違うな、まず順番が違う。私は殺人鬼でいた果てに全てを失い、君は全てを失ったから殺人鬼になった……」
「それだけか?」
セルクの声に苛立ちが混じる。
「いや、それともう一つ……。ところで、最近タイバを殴ったらしいな……」
「それがどうし…ッ!」
瞬間、濃密な殺気が教室を呑み込んだ……!
(なんて、殺気だ!こんなモノここに来る前にも……いや、一度だけ同族から殺されかけた時……下手をするとその時以上の……!)
セルクは目を見開き、スパルテを凝視する。
(あの女、たったの一人で‼何なんだあいつは‼)
「……どうした?脚が震えているよだが……。まさか、この程度の殺気で怖気付いているのか?」
「なっ……⁉」
いや、脚の震えだけではない、体中から冷汗が噴き出し、動悸、息苦しさをセルクの体は訴えていた。
スパルテがセルクに近づきながら話出す。
「奪った者は奪われろ、害した者は害されろ、災いをなす者は呪われろ、殺した者は……殺されろ」
スパルテはセルクの瞳を覗き込む。
「……君にはないだろう?恨まれ憎まれ呪われ、その果てに殺される覚悟が……」
セルクは言葉を絞り出す……。
「…そんなモノ……必要ない…!俺の前に立ちはだかるモノは……全て殺す!」
その言葉をスパルテは嘲笑い否定する。
「そんな覚悟もないから、……セルク、君はこの程度の殺気に呑まれたんだろう?」
セルクは歯を食いしばる。
(この程度⁉明らかに異常だろ‼)
スパルテは言葉を続ける。
「……殺される覚悟もない奴が、殺人鬼を語るな…!…殺人鬼の忌名は軽くない…‼」
瞬間、殺気が消えた。
「な…」
セルクが崩れ落ちる。
「……殴らないさ。そんなことをしても、タイバは喜ばないからな……」
そう言い、スパルテは教室を後にした。
「…なんだよ……あの女が一番異常だろうが……」
一人、セルクはそうつぶやいた……。
教室を後にしたスパルテはガラスに写った自分の顔を見た。
「……酷い顔だ。……タイバに…はとても見せられないな……」
そこには、醜く唇を釣り上げたスパルテ自身の顔があった……。
自分はセルクさんが嫌いという訳ではありません……
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2014-04-02 23:27
Comments (10)
マシュー「私は二人に死んでほしくないし、傷ついてほしくないよ……。ダイバくんやみんなもそれは一緒だよきっと……。」
View Repliesチャブ「本当に怖いねえ。本物の殺人鬼さんは…。さすがの俺も度肝を抜いたよ…。」
View Repliesチック「あ、アンタそんなになってタイバが喜ぶとおもってんの?」
View Repliesタイバ「スパルテさん、僕は大丈夫だから…だから彼を力に任せて何とかしようとするのは避けて欲しい…」
View Replies描いてくれてありがとうございます セルク(チッあいつこと思い出すと 俺の一族のことを思い出しちまうぜ)
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