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或る日のミゼーリアちゃん。

ついに研究資金も使い果たしてしまった。組織から除籍されたといえど僕は偉大なる科学者だ。今更一般人のような汗を流す労働だんて出来るわけがない。しかしプライドで飯は食えない。そんな苦悶する僕を見て笑うは、珍妙な格好をしたミゼーリア。どこでその服を調達してきたのかなんて今更問う気にはならないが…。しきりに彼女は「おしおき、おしおき」と楽しそうに口ずさむ。そうかこんな情けない僕をお仕置きしようというのか。それもいいかもしれない。女の子からお仕置きだなんて……………………おっといけない科学者特有のトリップをしてしまった。………………僕は何かまずいことを口走ったのだろうか、彼女の見る目がその、なんというか少し引いていたんだ。
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2014-06-25 00:24

 黒井千尋


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