むかしむかしのはなし【宝弦】

【注意】直接的な描写はありませんが、流血表現があります。苦手な人はご注意ください！

「数えるのも億劫なほど昔、…そう、まだ鬼が生まれてもいない頃の話だ…」
「強さを求めた一族の少年の身の内に宿る、最後の“人間らしさ”の一欠片が消え失せた時、その身からありとあらゆる痛みの感覚が喪われた」
「痛み……一体どんなものであったかすら思い出せぬ。どんな責め苦もこの身を苛むことは叶わぬし、如何なる出来事であろうと精神をひび割れさせる事はない」
「鬼であるこの身を後悔した事はないし、これからも無いだろう」

「ただ…今にして思えば、その痛みこそが人を人たらしめる楔であったのだろうと思うのだ……」

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紅太郎の過去をちらり。彼もかつては人間でした。

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「薬、ダメ、絶対」と九重さんに絡むだけの話。
九重さんの話①薬について【illust/44122203】②九重さんの異形について【illust/44524196】
を読んでいただいた方が分かりやすいと思います。
紅太郎は九重さんの異形や立ち振る舞いなどから予測し、九重さんの過去をある程度読み取っています。
経験者は語る、的なニュアンスですが伝われば嬉しいな〜って思っています。これでも一応心配してる。相手に一切伝わらないタイプの迂遠な親切心。

※この投稿作はよその子の行動を制限するものではありません。パラレル上等の精神でよろしくお願いします！

九重さんの腰が引けてますが、2ｍ超えの筋肉達磨が至近距離で血走った目かっ開きながらマジトーンで意味不なこと喋り出したら誰だってビビる。普通に怖いから仕方ない。

お借りしました！
九重さん【illust/43731806】

過去を振り返った封真紅太郎【illust/44068077】