イベントお疲れ様でした。

　北方AL海域に出撃した部隊は深海棲艦の反抗が激しく帰還に手間取っていた。
　また、MI島に派遣した部隊も同島を奪還しようとする敵の侵攻を食い止めるため釘付けにされており、泊地に残る戦力はそれほど多いとは言えなかった。
　そこに偵察部隊から本土へ接近する深海棲艦隊が発見したとの一方が入り、我が司令部に動揺が走った。
　すぐさま本土司令部とトラック泊地本島司令部に電文を送ると、本島司令部からは『残存兵力を集め撃破せよ』との命令が下った。

「鳳翔さんは撃破できると思うかな」
「資材は十分かも知れませんが練度と修復剤はギリギリかと」

　渡された資料を見ると鳳翔さんの言うとおりギリギリだ。ギリギリ撃破出来ない。
　敵艦隊は今作戦で相当手こずらされた空母棲姫のみならず戦艦棲姫も確認されており、恐らく撃破するには相当厳しい戦いを強いられるだろう。

「でも、この近くを通るのに指をくわえて見ている訳にはいかないよな」
「……そうですね。では、どのような編成にしましょう」

　せめて少しでも数を減らせれば、そう思い編成を始めると武蔵が執務室のドアをぶち破りそうな勢いで駆け込んできた。

「ドアはもっと静かに開けろ！」
「うるさいバカ！　じゃなかった、提督！　本土司令部より電文だ！」
「おい、今バカって言ったな」
「そんな小さいことどうでもいいではないか。まぁいい、読み上げるぞ」

　何も言っていないのに武蔵は電文ガサガサと開いて読み始める。

『AL/MI両作戦の成功をまずはお祝い申し上げる。艦娘の力とくと拝見させていただいた。また、貴様の艦隊が活躍したお陰で本土部隊の資材貯蓄万全、兵の意気軒昂。本土の守りは任されたし。奴らに言ってやろうではないか、人類舐めるなクソ魚類共、と』

「――だ、そうだ。艦娘ではない艦船も頼りになるのだな」
「頼もしすぎて辛い」