桂冠角島(衛星カリスマからの電信)

中央人物は角島灯台(擬人化)

原型は恐らくスコットランドのアルドナマーカン灯台であり、
設計者のR・Hブラントン(スコットランド出身のお雇外国人)は、この灯台を知っていたと思われる。

アルドナ・マーカン灯台はwikipediaにおいてエジプシャンスタイルと解説されるが、
その意味するところは説明されていない。どこらへんが、エジプト様式なのだろうか。
たぶん、塔上部にある葉状文様(唐草模様の一種)が、
根源的には北アフリカ由来であることを指して言っているのだろう。

唐草模様は、ラーメンのドンブリの内側に引いてある渦を巻いた装飾線のことであるが、
これは吉祥文様であり、魔除けないし、宝物の印しである。即ち、宝物を囲ってあることを示す。
ステレオタイプには泥棒の風呂敷包みにも唐草模様がかかれているが、
つまりは泥棒が丸ごと、宝物を手玉にとっていることを示している。

そもそも何故、唐草模様が魔除けないし、宝物を示すのかであるが、
これらの模様が、何らかの作物が整列する畑を示すと同時に、それを取り囲んで守る柵
という二重のイメージを持っているからであると思う。

人工的に保護された空間、即ち、楽園を示すと思われるのである。
文明の発達には、農作物の防衛、計画的生産ということが欠かせない。
楽園の基本的なイメージは畑である。食べるものに困らない畑、ないし果樹園である。
食糧の安定供給は古代より人類の願いであり、今尚その物語は有効である。

一方で、柱や塔というのは影を投げる装置であり、影によって日時計を成す。
日時計をもつならば、暦の概念も生ずる。スケジュールを管理してこその農業であり、
暦と農耕文化は切っても切り離せない。

ピラミッドは、金字塔というように、あれで塔の一種
なのだが、ピラミッドに限らず、塔は、展望台や目印として、
空間的支配の面(だからこそピラミッドやオベリスクは東西南北の四方位を示す形をしている)と、
日時計として、時間的支配の面を合わせもつ機能にして象徴である。

人類の歴史は、自然(時間と空間)をいかにして、手玉に取るかの試行錯誤の歴史であると言えるだろう。
柱の高い部分に唐草文様を回すということは、天にある畑、即ち天国を図式化したものであると言える。
この意匠は桂冠を経て、ティアラなどにも派生してくる。

オリンピックの優勝者や、貴族の娘などに、そういったものが冠されるのは、
唐草模様で囲まれた天的存在、またとない宝物を意味するからである。

もちろん、ラーメン屋のおやじが鉢巻をしているのもまた、
エンジェル的な存在であることを自負しているからである。
我々も、ラーメンをすする時ぐらいは、天国にいるが如く神妙な面持ちであらねばならない。

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2014-11-22 21:32

 Kagome


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