青空の下で

俺には好きな子がいる。

ハイカラシティに俺が辿りついたのとほぼ同時にやってきた女の子だ。

俺と同じで好きな色は紫。

彼女の愛用ブキはプロモデラーRG。

とある日のガチマッチのバトルの勝利後、俺は彼女に告白した。

彼女はちょっと困った顔をしてから

「ごめんなさい。友達のままじゃダメかな?」と言った。

他の二人の友達(女)が「なんで断るの?!」と聞くと、

彼女は「好きな人が既にいるから」と。

しかも「これからその人に会いにいくから、じゃあね!」と、足早に去っていってしまった。

しばらく呆然と立ち尽くす俺に、

「追いかけて相手が誰なのか把握してこい!」と友達が、俺の背中を押した。

俺は彼女の後を追いかけた。

シティについた時、彼女はカンブリアームズから出てきた所だった。

まさか、相手はブキチか?!と、思ったが、

「チッ、あの野郎、少しは負けろっての…」という独り言が聞こえた。

どうやら違うみたいだ。良かった…

彼女はしばらく店を廻っていた。

長時間、彼女は店にいただろうか。

俺はもう彼女の相手が誰か知ることを諦めようとした時だった。

「さてと、そろそろ会いに行こうっかな」

という、彼女の独り言が聞こえた。

おかしら堂から出てきた彼女は、タコツボバレーへと向かった。

ま、まさか相手はアタリメ司令とかじゃないだろうな?!

俺は直ぐに彼女の後を追った。

俺は、マンホールから出て直ぐに、音を立てないように素早く近くの木に隠れて

彼女の話し相手をゆっくりと見た。

そこで彼女は、俺には一度も見せたことのない、とても素晴らしい笑顔で――

――タコワサ将軍と話をしている姿を見てしまった…

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2015-06-12 22:00

 キノコ(毒)


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