【PFT】命を背負う【遊翼民族アラチャスカ】
弱き者を救い、守るが神官の務め。
脚が弱く避難し損ねた老婆を背負い、その孫の少年と手を繋いで安全なところへと駆ける。
「大丈夫だ。私がお前たちを守る」
不安そうに見上げてくる少年を安心させるように、できるだけ優しく語りかけた。
赤目の異形が背後から迫ってくる。この混乱で生じた火の手が逃げ道を塞いで行く。アキとセネルティアが足止めをしてくれている内に遠くへ逃げなくては。
「あっ!」
隣で走っていたトルトシュカの姿が消えた。何かにつまずいて倒れてしまったようだ。
「立てるか」
「す、すみませんだ…!」
慌てて立ち上がろうとする彼女だったが、腰が抜けてしまったのか立ち上がれそうにない様子であった。
「赤子をしっかりと抱いていろ」
ギジョウはそれだけを言うとトルトシュカの小さな身体を脇に抱え、再び走り出す。トルトシュカが言葉にならない奇声を上げていたが、今はそれどころではない。文句は後で幾らでも聞く、とギジョウは更に足を速めた。
ふ、と大きな影がギジョウに被さる。背後を振り返ると、アキとセネルティアの二人が足止めしている異形とは別の個体がギジョウたちに襲い掛からんとしていた。
「ギジョウさん危ない!!!」
流星のごとき軌跡を描いて一人の少女が落下してきた。その勢いのまま異形の頭を叩き伏せる。朱色の髪を焔のようにふり乱すその少女は。
「ーーメナト殿!」
予想だにしなかった加勢に、思わず声が出た。メナトはこちらを見て、全て分かっている、というように強く頷き掛けてきた。感謝は後でも出来る。メナト殿が引きつけてくれた今の内に、背負う民間人を安全な場所へと運ばなくてはならない。
再び駆け出す。
「うっおおおおおおおおおお!!!!!ギィィジョオオオオオ!!!!!!!!」
その騒音に等しい、不本意ながらも聞き慣れた叫び声が凄まじい速度で近付いてくる。それが誰であるかなど見なくても分かる。イグラムだ。
ひょいとその場から大きく跳躍し、距離を取る。
次の瞬間ギジョウが先程まで居た場所にイグラムが頭から刺さっていた。相変わらず着地が下手な奴だ、と嘆息する。
「ようギジョウ!テメーが焼き鳥になっちまってねーか見に来たぜ!!!」
刺さったまま、男がなにやら叫んでいる。叫ぶより先に抜け出したらどうだ、と言い捨てる。そのままの状態でいれば焼き鳥になるのは間違いなく男の方だ。
「イグラム、暇ならメナト殿の加勢へ向かえ。そうでないならそのまま永遠に刺さってろ」
ぺっ、とまるで吐き捨てるかのように辛辣な言葉を残す。背後でイグラムが何やら喚いているが、それを全て無視してギジョウは走り出した。
▼▼▼
違うところにいる筈の人が居ますがパラレルって事でお願いします
!!!
ギジョウは民間人救助のためトルトシュカさんを脇に抱えて走り回っています。動きづらい制服を脱ぎ、民族衣装に着替えました。
行動を規制するものではありません。何か問題があればご連絡ください。
▼▼▼
お借りしました!
トルトシュカさん【illust/50061317】
アキくん【illust/51024875】
セネルティアさん【illust/51007720】
下半身だけイグラムさん【illust/50088114】
ぅわっょぃメナトさん【illust/50955333】
走れギジョウ【illust/50732758】
脚が弱く避難し損ねた老婆を背負い、その孫の少年と手を繋いで安全なところへと駆ける。
「大丈夫だ。私がお前たちを守る」
不安そうに見上げてくる少年を安心させるように、できるだけ優しく語りかけた。
赤目の異形が背後から迫ってくる。この混乱で生じた火の手が逃げ道を塞いで行く。アキとセネルティアが足止めをしてくれている内に遠くへ逃げなくては。
「あっ!」
隣で走っていたトルトシュカの姿が消えた。何かにつまずいて倒れてしまったようだ。
「立てるか」
「す、すみませんだ…!」
慌てて立ち上がろうとする彼女だったが、腰が抜けてしまったのか立ち上がれそうにない様子であった。
「赤子をしっかりと抱いていろ」
ギジョウはそれだけを言うとトルトシュカの小さな身体を脇に抱え、再び走り出す。トルトシュカが言葉にならない奇声を上げていたが、今はそれどころではない。文句は後で幾らでも聞く、とギジョウは更に足を速めた。
ふ、と大きな影がギジョウに被さる。背後を振り返ると、アキとセネルティアの二人が足止めしている異形とは別の個体がギジョウたちに襲い掛からんとしていた。
「ギジョウさん危ない!!!」
流星のごとき軌跡を描いて一人の少女が落下してきた。その勢いのまま異形の頭を叩き伏せる。朱色の髪を焔のようにふり乱すその少女は。
「ーーメナト殿!」
予想だにしなかった加勢に、思わず声が出た。メナトはこちらを見て、全て分かっている、というように強く頷き掛けてきた。感謝は後でも出来る。メナト殿が引きつけてくれた今の内に、背負う民間人を安全な場所へと運ばなくてはならない。
再び駆け出す。
「うっおおおおおおおおおお!!!!!ギィィジョオオオオオ!!!!!!!!」
その騒音に等しい、不本意ながらも聞き慣れた叫び声が凄まじい速度で近付いてくる。それが誰であるかなど見なくても分かる。イグラムだ。
ひょいとその場から大きく跳躍し、距離を取る。
次の瞬間ギジョウが先程まで居た場所にイグラムが頭から刺さっていた。相変わらず着地が下手な奴だ、と嘆息する。
「ようギジョウ!テメーが焼き鳥になっちまってねーか見に来たぜ!!!」
刺さったまま、男がなにやら叫んでいる。叫ぶより先に抜け出したらどうだ、と言い捨てる。そのままの状態でいれば焼き鳥になるのは間違いなく男の方だ。
「イグラム、暇ならメナト殿の加勢へ向かえ。そうでないならそのまま永遠に刺さってろ」
ぺっ、とまるで吐き捨てるかのように辛辣な言葉を残す。背後でイグラムが何やら喚いているが、それを全て無視してギジョウは走り出した。
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違うところにいる筈の人が居ますがパラレルって事でお願いします
!!!
ギジョウは民間人救助のためトルトシュカさんを脇に抱えて走り回っています。動きづらい制服を脱ぎ、民族衣装に着替えました。
行動を規制するものではありません。何か問題があればご連絡ください。
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お借りしました!
トルトシュカさん【illust/50061317】
アキくん【illust/51024875】
セネルティアさん【illust/51007720】
下半身だけイグラムさん【illust/50088114】
ぅわっょぃメナトさん【illust/50955333】
走れギジョウ【illust/50732758】
pixivファンタジアT
pixiv Fantasia T
邪悪との対峙【緑】
jaakutonotaiji
世界を脅かす脅威【緑】
sekaiwoobiyakasukyoui
【遊翼民族アラチャスカ】
yuuyokuminnzokuarachasuka
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2015-06-30 02:33
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