【PFT】will and wish with life

出来る限りの応急処置はしたつもりだ。
でもどんどんと衰弱していくのが見て取れる。
どうする事も出来ないのだろうか。

「これを使いなさい。」

声のした方を見ると大きく裂けた布をかぶった鎧を着た男がそこにいた。

「これは生きる意思を生命力に変換する薬です。
　こちらのものではありませんが飲ませれば助かる可能性はあります。
　…彼に生きる気持ちがあるのなら…」

声の主は彼の側にいる銀狐のものだった。
男の手からは澄んだ紫色の液体の詰められている小さな黒い蝶がついたガラスの小瓶が差し出されている。

信じてもいいのか。
藁にもすがりたい気持ちではあるが友の命がかかっている。
真偽を問うように男の顔を見た。
顔はほぼ隠しており見えるのはその緑の目だった。
真っすぐで真剣な眼差し。そして見覚えのある目。
自然と手はその小瓶を受け取っていた。

「…ん」
「大丈夫ですか！？」
「うん、もう大丈夫…魔力使いきったのは初めてだわ…
　ドゥーエ君も大丈夫そうだね…よかった」

どうやら魔力切れで倒れていたレイリーシュが意識を取り戻したようだった。
目を前に戻すと男と狐は消えていた。
手に小瓶を残して。

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矛盾のマァヤ illust/50676178
雷功イアン illust/50816991

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pixivファンタジアT
第2章最終戦目録 illust/51073376
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