【PFT】黄金龍「エル=ドラド=ケルヴス」
~竜族研究会に宛てた未提出のレポートより~
敬愛するリゥ・メリュジィ代表へ
このレポートが届くかどうかはわかりませんが、
いつかエトワイルを訪れて竜族研究会に参加できることを、
いつかあなたと竜族の研究について語り合えることを夢見て、
伝説の黄金龍との邂逅について書き遺しておこうと思います。
-黄金の間-
黄金龍の要望で詳しい場所は記載できませんが、一面に金貨や財宝を山と積み、
黄金色に染まったその洞窟に彼「黄金龍エル=ドラド=ケルヴス」はひっそりと
その身を横たえていました。
黄金龍の伝説はご存知でしょうか?
金貨一枚を代償にありとあらゆる願いをかなえる黄金龍。彼は金貨の山を守り、
その財宝を狙うものには容赦ない鉄槌が下されるといわれています。
もし伝説が本当だとすると今私の足元に敷き詰められたこの無数の金貨の数だけ
人々の願いがあったということなのでしょうか?
私が黄金の間に入ると、金貨の山の奥から鎌首をもたげ、怪しく赤く光る瞳で私を
捉えながら黄金龍は地の底から響くような声で私に問います。
「小さきものよ。汝が欲するは如何なる願いか?それとも我財宝を欲するか?」
巨大な双眼に睨まれ、身を竦めながらも私は足元に金貨を落とし、返します。
「黄金龍よ、私の死の運命は避けることが叶うのでしょうか?
できればその方法も教えてください!」
巨大な双眼はわずかに細くなり、龍は再び口を開く。
「なるほど、確かにお前は死に行く運命だ。さほどの時間も残されてはいない。
だが異界から来た旅人がお前の運命を変えるだろう。
かの者の提案を受け入れれば死はひととき、ヒトの寿命に足る程度の時間、免れる事が出来る。」
その言葉を聴いて安堵する私に、龍はさらに続けます。
「だが小さきものよ、それはお前が死を選ばないことと同義ではない。」
「どういうことでしょうか?」
「お前は死の運命を回避できるとしても死を選ぶかもしれない。と言っているのだ。」
「私はこれまでの短い人生の間、死の運命の回避だけを目標に生きてきました。
その私が死を選ぶなどありえません。」
「本当にそうかな?暗き者がお前に安寧の死を運ぶだろう。
旅人はお前に虚無の生を与えるだろう。お前にはどちらかを選ぶ時間が与えられる。
だが、私は君に第三の選択肢を与えてやろう。」
私の手元が突然光り、小さな紙片が現れました。よく見れば綺麗な模様が入っています。
「それはお前をここではないどこかへ連れて行く。どこへ行くかはわからぬが、
どこへ行けばよいかはお前自身が知っている。
生も死も選ばぬのであればそれを使うが良い。」
釈然としないままに、それでも選択肢が増えるのであればと紙片を握り、黄金龍にお礼を述べます。
「行くがよい、小さきものよ。この先お前の前には茨の道が待っているが、飽くなき探求心こそが
お前をお前足らしめるだろう。運命の探求者よ。」
私は再びお礼を言うと、黄金の間を後に茨の道へと踏み出しました。
------------------------------------------------------
ああ、見つけた・・・。見つけたぞ。
お宝だ。お前のお宝だ。
知っているか?
お宝は見つけた時よりも、
手に入れた時よりも、
奪い取った時が最高に気持ちいいのだよ。
ああ、たのしみだ。
たのしみだ。
------------------------------------------------------
当たり前の選択肢は本当に当たり前か?決してそうではない場合もあるのではないか?
そんなお話。
まだしばらくこの話が進むんじゃ。
シーナは竜族研究会には参加していませんが竜族研究会と代表のリゥさんに憧れていて
死の運命を回避できたらエトワイルにいくのが夢とかそんな感じです。
最後の謎の文言は黄金の間に居合わせたお宝大好きな謎の人物のものです。
運命の探求者【illust/50663354】
問題ありましたらメッセージ等で連絡お願いします。
敬愛するリゥ・メリュジィ代表へ
このレポートが届くかどうかはわかりませんが、
いつかエトワイルを訪れて竜族研究会に参加できることを、
いつかあなたと竜族の研究について語り合えることを夢見て、
伝説の黄金龍との邂逅について書き遺しておこうと思います。
-黄金の間-
黄金龍の要望で詳しい場所は記載できませんが、一面に金貨や財宝を山と積み、
黄金色に染まったその洞窟に彼「黄金龍エル=ドラド=ケルヴス」はひっそりと
その身を横たえていました。
黄金龍の伝説はご存知でしょうか?
金貨一枚を代償にありとあらゆる願いをかなえる黄金龍。彼は金貨の山を守り、
その財宝を狙うものには容赦ない鉄槌が下されるといわれています。
もし伝説が本当だとすると今私の足元に敷き詰められたこの無数の金貨の数だけ
人々の願いがあったということなのでしょうか?
私が黄金の間に入ると、金貨の山の奥から鎌首をもたげ、怪しく赤く光る瞳で私を
捉えながら黄金龍は地の底から響くような声で私に問います。
「小さきものよ。汝が欲するは如何なる願いか?それとも我財宝を欲するか?」
巨大な双眼に睨まれ、身を竦めながらも私は足元に金貨を落とし、返します。
「黄金龍よ、私の死の運命は避けることが叶うのでしょうか?
できればその方法も教えてください!」
巨大な双眼はわずかに細くなり、龍は再び口を開く。
「なるほど、確かにお前は死に行く運命だ。さほどの時間も残されてはいない。
だが異界から来た旅人がお前の運命を変えるだろう。
かの者の提案を受け入れれば死はひととき、ヒトの寿命に足る程度の時間、免れる事が出来る。」
その言葉を聴いて安堵する私に、龍はさらに続けます。
「だが小さきものよ、それはお前が死を選ばないことと同義ではない。」
「どういうことでしょうか?」
「お前は死の運命を回避できるとしても死を選ぶかもしれない。と言っているのだ。」
「私はこれまでの短い人生の間、死の運命の回避だけを目標に生きてきました。
その私が死を選ぶなどありえません。」
「本当にそうかな?暗き者がお前に安寧の死を運ぶだろう。
旅人はお前に虚無の生を与えるだろう。お前にはどちらかを選ぶ時間が与えられる。
だが、私は君に第三の選択肢を与えてやろう。」
私の手元が突然光り、小さな紙片が現れました。よく見れば綺麗な模様が入っています。
「それはお前をここではないどこかへ連れて行く。どこへ行くかはわからぬが、
どこへ行けばよいかはお前自身が知っている。
生も死も選ばぬのであればそれを使うが良い。」
釈然としないままに、それでも選択肢が増えるのであればと紙片を握り、黄金龍にお礼を述べます。
「行くがよい、小さきものよ。この先お前の前には茨の道が待っているが、飽くなき探求心こそが
お前をお前足らしめるだろう。運命の探求者よ。」
私は再びお礼を言うと、黄金の間を後に茨の道へと踏み出しました。
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ああ、見つけた・・・。見つけたぞ。
お宝だ。お前のお宝だ。
知っているか?
お宝は見つけた時よりも、
手に入れた時よりも、
奪い取った時が最高に気持ちいいのだよ。
ああ、たのしみだ。
たのしみだ。
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当たり前の選択肢は本当に当たり前か?決してそうではない場合もあるのではないか?
そんなお話。
まだしばらくこの話が進むんじゃ。
シーナは竜族研究会には参加していませんが竜族研究会と代表のリゥさんに憧れていて
死の運命を回避できたらエトワイルにいくのが夢とかそんな感じです。
最後の謎の文言は黄金の間に居合わせたお宝大好きな謎の人物のものです。
運命の探求者【illust/50663354】
問題ありましたらメッセージ等で連絡お願いします。
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2015-07-29 00:51
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