真心
突然、杉野のもとへボールが飛んできた 杉野はそれを素手で難なくキャッチする
「ナイスキャッチ」
杉野「カルマ・・!お前が本気で投げたら、シャレになんねーんだからやめろよ」
カルマ「杉野に比べりゃ俺のなんてハエが止まるレベルだろ?」
杉野「んなわけねーだろ だいたい・・どうしたんだ?みんなで」
渚「今日は杉野に野球を教えてもらおうと思ってね」
杉野「俺に?」
カエデ「道具も一式あるんだよー」
杉野「どうやってそろえたんだ?」
速水「進藤くんたちからのプレゼントよ 杉野くんに渡しておいてくれって」
杉野「進藤が!?・・・そっか、俺の誕生日 覚えておいてくれたんだ・・・」
速水「覚えてたのは私たちも・・でしょ?」
杉野「速水、お前までも どういう風の吹き回しだ?」
速水「覚えてない?初めて隣同士の席になった時、私が書くものを忘れたとき、新しいの削って渡してくれたでしょ?」
杉野「そういや、そんなことがあったっけ・・・」
渚「速水さんはずっとそれがうれしかったんだって、だって初対面の人間が多いクラス替えの中でさ 急にしゃべるのって難しいじゃない?杉野ってさ、誰でもすぐに臆することなく接したりできるのはすごいと思ったんだ 僕も美化委員になってどうしていいかわからなかった時も気さくに相談に乗ってくれたよね、あれからずっと僕も杉野の事は友達だと思ってたんだよ」
杉野「渚・・よせよ、今でも友達じゃないか 俺はE組のみんなそう思ってるぜ」
カルマ「ってことは俺もかな?」
杉野「当然だろ!?」
カルマ「ま、杉野に言われたんじゃ 嫌味って気がしないからいいけどね」
杉野「ハハハ、お前もちっとは素直になれよ」
カエデ「それよりも急いで!! みんな待ってるから」
杉野「わかった、わかった よしっ 俺流フォークの投げ方伝授してやるよ!!」
「毎日お見回りご苦労様です、学園長」
學峯「何のことかな?私は足腰の鍛錬のために歩いてるだけだが・・・」
「そのわりには 旧校舎の近くに頻繁にいらっしゃるようですね」
學峯「・・・・」
「杉野は市のクラブチームに入ってるそうだが、それは部活に出られなくなったからじゃない、存続が危ぶまれてるから自ら進んで入ったんだそうですね あいつは困ってる人間がいたら放ってはおけない性分なようだね ああいう人間が本当に『いいやつ』って言うんだろうね 誰にも見てないところで努力できる人間は本当に評価されるべきなのさ」
學峯「ほう・・・それはいい事だが、勉強についていけないのでは意味がないがね」
「そうかな、本当はうらやましいと思ってるんじゃないのかな?自分のことなどかえりみずに人のために尽くす人間がさ・・・あんたも昔はそうだったはずだよな?それに・・・おっとすみませんね、つい口が動きすぎて 心配せずとも俺は誰にもしゃべりませんから こう見えて口は固いんでね 今日は杉野の誕生日だ よかったら祝ってやっておくんなさい」
學峯「そうかね、それはおめでとう 君から派手に祝ってあげたまえ そういうことには協力を惜しまないのだろう?」
学園長は踵を返すと新校舎の方へ歩き始めた
その後ろ姿には、寂しげな影が宿っていた・・・
アンケート:直球の恋もいいけど、たまには曲げてみるのもね!
これから毎日台風が来ようが、槍が降ろうがドンドンやろうじゃねえか
文句ねえだろぉ?言う通りにしねえと学園長にばらすぞ、ああん!?
それじゃ、毎日グラウンドで会おうぜ
「ナイスキャッチ」
杉野「カルマ・・!お前が本気で投げたら、シャレになんねーんだからやめろよ」
カルマ「杉野に比べりゃ俺のなんてハエが止まるレベルだろ?」
杉野「んなわけねーだろ だいたい・・どうしたんだ?みんなで」
渚「今日は杉野に野球を教えてもらおうと思ってね」
杉野「俺に?」
カエデ「道具も一式あるんだよー」
杉野「どうやってそろえたんだ?」
速水「進藤くんたちからのプレゼントよ 杉野くんに渡しておいてくれって」
杉野「進藤が!?・・・そっか、俺の誕生日 覚えておいてくれたんだ・・・」
速水「覚えてたのは私たちも・・でしょ?」
杉野「速水、お前までも どういう風の吹き回しだ?」
速水「覚えてない?初めて隣同士の席になった時、私が書くものを忘れたとき、新しいの削って渡してくれたでしょ?」
杉野「そういや、そんなことがあったっけ・・・」
渚「速水さんはずっとそれがうれしかったんだって、だって初対面の人間が多いクラス替えの中でさ 急にしゃべるのって難しいじゃない?杉野ってさ、誰でもすぐに臆することなく接したりできるのはすごいと思ったんだ 僕も美化委員になってどうしていいかわからなかった時も気さくに相談に乗ってくれたよね、あれからずっと僕も杉野の事は友達だと思ってたんだよ」
杉野「渚・・よせよ、今でも友達じゃないか 俺はE組のみんなそう思ってるぜ」
カルマ「ってことは俺もかな?」
杉野「当然だろ!?」
カルマ「ま、杉野に言われたんじゃ 嫌味って気がしないからいいけどね」
杉野「ハハハ、お前もちっとは素直になれよ」
カエデ「それよりも急いで!! みんな待ってるから」
杉野「わかった、わかった よしっ 俺流フォークの投げ方伝授してやるよ!!」
「毎日お見回りご苦労様です、学園長」
學峯「何のことかな?私は足腰の鍛錬のために歩いてるだけだが・・・」
「そのわりには 旧校舎の近くに頻繁にいらっしゃるようですね」
學峯「・・・・」
「杉野は市のクラブチームに入ってるそうだが、それは部活に出られなくなったからじゃない、存続が危ぶまれてるから自ら進んで入ったんだそうですね あいつは困ってる人間がいたら放ってはおけない性分なようだね ああいう人間が本当に『いいやつ』って言うんだろうね 誰にも見てないところで努力できる人間は本当に評価されるべきなのさ」
學峯「ほう・・・それはいい事だが、勉強についていけないのでは意味がないがね」
「そうかな、本当はうらやましいと思ってるんじゃないのかな?自分のことなどかえりみずに人のために尽くす人間がさ・・・あんたも昔はそうだったはずだよな?それに・・・おっとすみませんね、つい口が動きすぎて 心配せずとも俺は誰にもしゃべりませんから こう見えて口は固いんでね 今日は杉野の誕生日だ よかったら祝ってやっておくんなさい」
學峯「そうかね、それはおめでとう 君から派手に祝ってあげたまえ そういうことには協力を惜しまないのだろう?」
学園長は踵を返すと新校舎の方へ歩き始めた
その後ろ姿には、寂しげな影が宿っていた・・・
アンケート:直球の恋もいいけど、たまには曲げてみるのもね!
これから毎日台風が来ようが、槍が降ろうがドンドンやろうじゃねえか
文句ねえだろぉ?言う通りにしねえと学園長にばらすぞ、ああん!?
それじゃ、毎日グラウンドで会おうぜ
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2015-08-23 21:42
Comments (2)
これぞ、まさしくコロ先生 コロ先生なら、自分で変化球になれるよ(*^_^*)
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