鬼ごっこ
怪しい電波を察知し、ウルトラレディ・イースはとある研究所へやってきた。
(ここね……)
研究所に降り立ち、入り口に差し掛かるイース。入る前からなぜか胸騒ぎがする。
ゴクリと喉を鳴らしてから、気を引き締めなおすと、研究所へと入った。
コトリ……コトリ……
イースのコンクリートの床を踏む乾いた音だけが響いている。
周りを見回しながら慎重に進んでいくと、突き当たりの『実験室』にたどり着いた。怪しい電波はここからどうやら強く出ているようだ。
ドアノブに手を伸ばし、イースはゆっくりと中へ入る。
実験室の中には、複雑で見たことのない機械がたくさんあり、ゴウン、ゴウンと低い稼働音が鳴っている。
「たすけてくれぇ……」
「――――!?」
右へ振り向いた先――、4つのカプセルが置かれた機械があった。小さな声はこのカプセルの中から聞こえてくるようだ。
「あっ!!」
よく見ると、どのカプセルの中にも手のひらに収まりそうなサイズの白衣を着た人間がいた。
「待ってて!すぐに助けるから……」
イースがカプセルから人々を解放しようと、力を使おうとすると――、
「ダッダ~~」
いきなり、背後から怪人が壁をすり抜けて、現れた。怪物は、体は白と黒のしましまで、顔はおかっぱの女性のようだ。そして、手には奇妙な形をした銃を持っている。
「あなたがこの異変の犯人?」
身構えるイースに、怪人は日本語で答えた。
「そうだ。我らダダの人間標本として、ここの人間には持ち運びやすくするために小さくなってもらった。侵略のためには人間を知る必要があるからな」
「そう。侵略なら尚更見過ごすことはできないわね。おまえを倒して、捕まった人たちを返してもらうわ!!」
そう言い放つと、イースはダダに向かって、飛び出した。パンチを繰り出そうとするが、直前で、ダダの姿は消えてしまい、イースのパンチは空を切った。
「消えたっ――!?」
「……こっちだ」
気が付いた時には、ダダはテレポートでイースの背後に回っていた。
急なことで、とっさの判断もできない彼女に、ダダは手にした銃の引き金を引いた。
「きゃぁあっ!?」
銃から出る光の粒子に当たると、なんとイースの身体はみるみるうちに捕まっている人間と同じサイズにまで小さくなってしまった。
「えっ……!?なに……!?私の身体が……!?」
「丁度いい。ウルトラ戦士の標本も作ってやろう」
不敵な笑みを浮かべて、ダダは小さくなったイースに手を伸ばした。
「くっ、くるな!!」
イースはとっさに右手からレイジングコライダーを放った。イースが放ったビームはダダの左目に命中した。
「ギャァアアアアアアアア!?」
効いたらしく、目を抑えて、床に転げまわっている。少しすると、ダダの動きが止まる。
「…………さん……」
「え……?」
むくりと起き上がるダダ。肩を震わせて、明らかに怒ってるのが分かる。
「許さんぞぉおお!!」
持ってる銃をイースに向けて、勢いよく振り回してきた。かすっただけでも、手のひらサイズに小さくなっているイースの身体は瞬く間に吹き飛ばされてしまうだろう。
(ヤバい!ここは一度逃げよう!!)
振り回される銃を避けて、イースは実験室から出る。
「待てぇえええ!!」
その後を、ダダはすごい剣幕で追いかけてくる。
第4回キャラクター限定リクエスト企画
ブラッドさんuser/9057274のリクエスト作品です。
今回で溜まっていたリクエストは全部消化しましたのでね企画は一度終了とさせて貰います。
参加者・閲覧者の皆さん、どうもありがとうございました。
次回もイースがらみで、もう少し掘り下げたリクエスト企画を予定しています。
イースの詳しい設定、関連キャラの作成が完了次第告知致します。
良ければそちらもご参加頂けたら嬉しいですね。
(ここね……)
研究所に降り立ち、入り口に差し掛かるイース。入る前からなぜか胸騒ぎがする。
ゴクリと喉を鳴らしてから、気を引き締めなおすと、研究所へと入った。
コトリ……コトリ……
イースのコンクリートの床を踏む乾いた音だけが響いている。
周りを見回しながら慎重に進んでいくと、突き当たりの『実験室』にたどり着いた。怪しい電波はここからどうやら強く出ているようだ。
ドアノブに手を伸ばし、イースはゆっくりと中へ入る。
実験室の中には、複雑で見たことのない機械がたくさんあり、ゴウン、ゴウンと低い稼働音が鳴っている。
「たすけてくれぇ……」
「――――!?」
右へ振り向いた先――、4つのカプセルが置かれた機械があった。小さな声はこのカプセルの中から聞こえてくるようだ。
「あっ!!」
よく見ると、どのカプセルの中にも手のひらに収まりそうなサイズの白衣を着た人間がいた。
「待ってて!すぐに助けるから……」
イースがカプセルから人々を解放しようと、力を使おうとすると――、
「ダッダ~~」
いきなり、背後から怪人が壁をすり抜けて、現れた。怪物は、体は白と黒のしましまで、顔はおかっぱの女性のようだ。そして、手には奇妙な形をした銃を持っている。
「あなたがこの異変の犯人?」
身構えるイースに、怪人は日本語で答えた。
「そうだ。我らダダの人間標本として、ここの人間には持ち運びやすくするために小さくなってもらった。侵略のためには人間を知る必要があるからな」
「そう。侵略なら尚更見過ごすことはできないわね。おまえを倒して、捕まった人たちを返してもらうわ!!」
そう言い放つと、イースはダダに向かって、飛び出した。パンチを繰り出そうとするが、直前で、ダダの姿は消えてしまい、イースのパンチは空を切った。
「消えたっ――!?」
「……こっちだ」
気が付いた時には、ダダはテレポートでイースの背後に回っていた。
急なことで、とっさの判断もできない彼女に、ダダは手にした銃の引き金を引いた。
「きゃぁあっ!?」
銃から出る光の粒子に当たると、なんとイースの身体はみるみるうちに捕まっている人間と同じサイズにまで小さくなってしまった。
「えっ……!?なに……!?私の身体が……!?」
「丁度いい。ウルトラ戦士の標本も作ってやろう」
不敵な笑みを浮かべて、ダダは小さくなったイースに手を伸ばした。
「くっ、くるな!!」
イースはとっさに右手からレイジングコライダーを放った。イースが放ったビームはダダの左目に命中した。
「ギャァアアアアアアアア!?」
効いたらしく、目を抑えて、床に転げまわっている。少しすると、ダダの動きが止まる。
「…………さん……」
「え……?」
むくりと起き上がるダダ。肩を震わせて、明らかに怒ってるのが分かる。
「許さんぞぉおお!!」
持ってる銃をイースに向けて、勢いよく振り回してきた。かすっただけでも、手のひらサイズに小さくなっているイースの身体は瞬く間に吹き飛ばされてしまうだろう。
(ヤバい!ここは一度逃げよう!!)
振り回される銃を避けて、イースは実験室から出る。
「待てぇえええ!!」
その後を、ダダはすごい剣幕で追いかけてくる。
第4回キャラクター限定リクエスト企画
ブラッドさんuser/9057274のリクエスト作品です。
今回で溜まっていたリクエストは全部消化しましたのでね企画は一度終了とさせて貰います。
参加者・閲覧者の皆さん、どうもありがとうございました。
次回もイースがらみで、もう少し掘り下げたリクエスト企画を予定しています。
イースの詳しい設定、関連キャラの作成が完了次第告知致します。
良ければそちらもご参加頂けたら嬉しいですね。
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2015-11-26 21:52
Comments (2)
リクエスト応えていただき、ありがとうございます。 また、何かありましたら、参加させていただきたいと思います。
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