RX-80-G　ジム・グランデ

RX-80-G　ジム グランデ

この機体は、型式番号から見て取れるように[RX-80PR　ペイルライダー]等RX-80系と姉妹機である。一説によれば[ペイルライダー]のサポート、及び戦闘データのフィードバックを目的とした機体とされているが、そのじつ[ペイルライダー]の[HADES]暴走時に武力制圧、極レビル派である高官グレイヴの暗殺を目的とし開発された機体であったとも言われている。
[ペイルライダー]で採用されたハードポイントをふくらはぎ以外に廃止し、装備換装時の時間短縮や、無駄なコストの浪費を削減し、メンテナンスの効率化を図ったとされる。
開発コストは度外視されており、他のMSより試験的な面を持っていて、この機体には独語で　-飢餓の天秤-　の意味を持つ[Hunger.Waage]というシステムを搭載しており、名称は　ヨハネ黙示録第３騎士 ブラックライダー　を彷彿とさせるが、RX-80BRとの関係性は不明である。　このシステムは他機の赤目現象を起こすシステムの研究過程で完成したものであり、[EXAMシステム]や[HADES]とは根本的に違い、あくまで操縦システムに強制介入がされない、いわばパイロットのサポートのみを目的とした擬似トランスシステムが組み込まれている。企画されたわけではないものの、[H.Wシステム]には敵機のサイコミュ波を相殺する振動波を形成する力があり、サイコミュ兵器をほぼ無効化できたという。　しかし、システムという特殊なデバイスを通してリミッターを強制解除していることには変わりはなく、暴走の危険性のほか機体への過負荷など、懸念されることが多少ならずあったとされる。
頭部の特徴的なインテークはシステム発動時の冷却剤と放熱フィン、頭部バルカン砲のマガジン、強化アンテナレーダーの複合オプション機器として試作された。また、冷却剤は軟質パイプにより本体に直接接続され、首間接を通して頭部へ送られる仕組みになっている。無駄なオプションだとの声も上がったが、頭部にすべての装置を積み込むよりも本体を通して循環させるほうが冷却効率は良いとされる。それでも排気出力が膨大なために[ペイルライダー]同様、排気口が赤熱化する現象が起こってしまう。
フィールドを選ばず戦闘が可能な高性能機体だが、特に地上での運動性能や機動性の高さは[ジム・コマンド]がベース機でありながら[RX-78-2　ガンダム]以上という狂気の沙汰であったとされる。
コクピットには全天周囲モニターを、額には高性能スコープを採用するなどし、近、中距離の高機動戦闘から、遠距離の狙撃任務など、幅広く活躍できる仕様。
武装面はショートバレルであり、試験的マガジンの実装を図り、高レートでの即射が可能な試作実弾ライフルや、無反動対艦砲を装備、サイドアーマーからはサーベルラックが撤去されているが、陸戦型系と同系統の脚部のため、ふくらはぎ側面の内部ラックに収納されている。シールドもジムガードカスタムにより有用性が実証された大型のシールドを新たに開発し、その表面積の広さから裏面には武装が搭載可能となっている。
[RX-78XX　ガンダムピクシー]、[RX-78NT-1　ガンダムNT-1]の受け渡しがことごとく失敗してしまったNT部隊、高官からはモルモット部隊としての見方が強いWB隊への配備が決定されたが、打ち上げ基地がジオン軍による襲撃で使用が不可能となったことから　機体はその後トリントン基地に秘匿され、U.C.0084～基地防衛にまわされたという。
ネオジオン残党の襲撃時、交戦したかは不明である。