おそ松詰め②
落書き溜まってきたので大放出です(^ω^)
基本的にアナログ絵、汚い、自分絵、じょし松、唐突な実録マンガなどが含まれます。ご注意ください!
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
↓以下、別に読まなくてもいいキャプション。
ある日の昼下がり、暖房の効いた講義室でのことである。私は一進一退の攻防を繰り広げていた。はたから見れば、ただ熱心にノートを取っているように見えたかもしれない。否。違うのだ。私はごく静かに、ある手強い敵を相手に戦っていた。その敵の名とはそう、「睡魔」である。「プールで泳ぐ人」のことではない。深夜舞い降りて欲しい時には全く湧かず、どうしても寝てはいけない場面に限って嬉々として訪れるアイツ、眠気のことである。
手強い相手ではあるが、ヤツは旧知の間柄。すでに私は、睡魔に対抗する術を身につけていた。
ーーー絵を、描くのである。
ただひたすらに、一心不乱に講義資料の裏に落書きする。すると、睡魔が嫌う謎の集中力が沸々と湧いてくる。もちろん、講義など頭の中に入ってはこない。オールスルー‥そう、素通りである。しかし、それは別にいいのだ。いや別によくはないし後できっと後悔することになるのだが、今はいい。今ここで、眠らずに座って授業を受けている風を装うことができれば、それが私の勝利なのだ。
落書きに熱中するうちに、だんだん睡魔は遠ざかっていく。私は勝利を確信した。この流れに乗れば、もう大丈夫だ。もう絵を描かずとも起きていられる。しかし、現実はそこまで甘くはなかった。平穏無事にダラダラと続くかに思われた講義だったが、ここで講師が恐ろしい一言を宣ったのだ。
「今から15分ほどの映像を見てもらいます」
これは、まずい。睡魔は何よりも暖かい薄暗がりを好む。さらにまずいことに、映像を見るとなると手元の資料にばかり目を落とせない。講義室に収容されているのは、そんなに大人数ではない。下など向いていたら、それこそ睡魔に負けたと一瞬で認識されてしまう。焦る私をよそに、睡魔はこちらが軽くひくほどの勢いで戻ってきて、それからニヤリと笑いかけた。
照明を落とされる教室。快適な室温。単調な映像に、ときたま訪れる静寂。
ああ、駄目だ。睡魔が私からペンを握る力を奪っていく。目は映像を追ってはいるが、何も考えられない。この眠気にとても抗うことなど出来ない。
くそ‥‥ここまでか‥‥
あんなに頑張ったのに。下を見れば、ぐちゃぐちゃに描きなぐった雑な絵が視界に広がる。うわ汚ねえ‥雑すぎる‥‥。そう思ったところが、私の限界だった。
完全な敗北である。負けを認めてから映像が終わるまでの間、私には記憶がない。せめて目を開けていようと、最後の努力をしていたのだが‥それが目を半開きにして眠るという気持ち悪すぎる結果に終わったことは、言うまでもない。
ーー完ーー
基本的にアナログ絵、汚い、自分絵、じょし松、唐突な実録マンガなどが含まれます。ご注意ください!
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↓以下、別に読まなくてもいいキャプション。
ある日の昼下がり、暖房の効いた講義室でのことである。私は一進一退の攻防を繰り広げていた。はたから見れば、ただ熱心にノートを取っているように見えたかもしれない。否。違うのだ。私はごく静かに、ある手強い敵を相手に戦っていた。その敵の名とはそう、「睡魔」である。「プールで泳ぐ人」のことではない。深夜舞い降りて欲しい時には全く湧かず、どうしても寝てはいけない場面に限って嬉々として訪れるアイツ、眠気のことである。
手強い相手ではあるが、ヤツは旧知の間柄。すでに私は、睡魔に対抗する術を身につけていた。
ーーー絵を、描くのである。
ただひたすらに、一心不乱に講義資料の裏に落書きする。すると、睡魔が嫌う謎の集中力が沸々と湧いてくる。もちろん、講義など頭の中に入ってはこない。オールスルー‥そう、素通りである。しかし、それは別にいいのだ。いや別によくはないし後できっと後悔することになるのだが、今はいい。今ここで、眠らずに座って授業を受けている風を装うことができれば、それが私の勝利なのだ。
落書きに熱中するうちに、だんだん睡魔は遠ざかっていく。私は勝利を確信した。この流れに乗れば、もう大丈夫だ。もう絵を描かずとも起きていられる。しかし、現実はそこまで甘くはなかった。平穏無事にダラダラと続くかに思われた講義だったが、ここで講師が恐ろしい一言を宣ったのだ。
「今から15分ほどの映像を見てもらいます」
これは、まずい。睡魔は何よりも暖かい薄暗がりを好む。さらにまずいことに、映像を見るとなると手元の資料にばかり目を落とせない。講義室に収容されているのは、そんなに大人数ではない。下など向いていたら、それこそ睡魔に負けたと一瞬で認識されてしまう。焦る私をよそに、睡魔はこちらが軽くひくほどの勢いで戻ってきて、それからニヤリと笑いかけた。
照明を落とされる教室。快適な室温。単調な映像に、ときたま訪れる静寂。
ああ、駄目だ。睡魔が私からペンを握る力を奪っていく。目は映像を追ってはいるが、何も考えられない。この眠気にとても抗うことなど出来ない。
くそ‥‥ここまでか‥‥
あんなに頑張ったのに。下を見れば、ぐちゃぐちゃに描きなぐった雑な絵が視界に広がる。うわ汚ねえ‥雑すぎる‥‥。そう思ったところが、私の限界だった。
完全な敗北である。負けを認めてから映像が終わるまでの間、私には記憶がない。せめて目を開けていようと、最後の努力をしていたのだが‥それが目を半開きにして眠るという気持ち悪すぎる結果に終わったことは、言うまでもない。
ーー完ーー
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2016-02-29 20:30
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