短時間挑戦 414

 さて、今晩は飛行機。
 第二次世界大戦後、米ソはドイツから奪い去った研究者やそのデータなどを使って軍事の強化を行い始めました。
 しかし、連合主要国であったにも拘わらず、イギリスはかなりで後れた上に資金回収も殆ど出来ない状態。
 その上、ドイツとの戦闘もかなりの物で、国力その物がかなり疲弊しておりました。
 当然軍事費等極端に削減され、この超音速戦闘機の研究にも数歩後れを取る事態に。
 1947年、漸く此処で超音速の本格的研究が行われることになり、数社ごとに合同でそれぞれの戦闘機を創り出すことになりました。
 此方はその中の一機。
 兎に角軍事マニアの方が認めたのか、極端なまでに細かな文面で、要約しきれません。
 まあ、イギリス自体がかなり大々的に宣伝して自身も軍事大国だと言い張ろうとした機体ですので、細かな資料も大きく開示しているのかも知れませんが。
 兎に角特徴的なのは、この前後の翼。
 可変式という変形する物ではなく、ずっとこの儘固定の何とも奇妙な形状。
 後の尾翼も又前と同じ角度。
 二社の共同開発だったのですが、この翼でかなりもめた様です。
 回転しながら落ちる木の実の様な形状のこの戦闘機、確かにそれ迄のイギリス空軍の飛行機よりも遙かに高性能でした。
 勿論それまでの戦闘機に乗って居られた方々は両手放しで喜んだのですけれどねぇ。
 兎に角頑固が売りのイギリス人が作った物ですから融通が一切利きません。
 どう改造しても燃料タンクは大きくできませんし、お腹の部分や翼の形状から武装も殆ど強化できない有様。
 それでも高性能レーダー等のお陰で乗り続けられました。
 その上メーカーとの協力体制がまともではなかったらしく頻繁に部品が足りなくなったようです。
 これで国の事業だったというのですから流石イギリスとしか申しようも御座いません。
 当然この様に融通の利かない飛行機ですので、海外からの受注も殆ど御座いません。
 中東二カ国で採用された程度で、実戦も其処でのみ。
 今現在では南アフリカで観光遊覧飛行機として稼働しているのみと言う高性能の割に悲しい末路の一機で御座います。
 見学者さんは頑固者で有名なこのお方。
 白黒はっきり着けねば気が済まないこの方に、憐れなほど愚直なこの飛行機はどの様に映ったのでしょうか。

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2009-08-15 18:58

 ポテトサラダ


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