大型軽巡洋艦　キュプロス級

オスマン・トルコ宇宙帝国の主力駆逐艦。

【illust/53504519】フリーダムス局の大型軽巡洋艦　スタームランド級をベースに帝国工廠で開発された。

【illust/54130474】カタリナ社フリーダムス局はカタリナ社のグループ内のどの勢力にも加担しない完全中立派で見境なく兵器や物資、傭兵などを輸出する一派である。
フリーダムス局は大本のルーツを辿ればカタリナ社ＵＳＡ局の自由軍事経済連盟が下になっており、余りにも巨大化しすぎたカタリナ社ＵＳＡ局から自然独立したカタリナ社の一派であり、人種はさまざまな宇宙移民や宇宙人の末裔であり、言語はおおむね英語で統一されている。

オスマン・トルコ宇宙帝国は、当初はイェニチェリ宇宙艦隊と呼ばれるオスマン帝国の常備宇宙艦隊軍団で、スプーンをシンボルにし常備宇宙軍団カプクルの中核をなし、強力な宇宙戦列艦で武装した最精鋭の宇宙艦隊を誇っていた。

しかし、あまりにも強大な軍事力は軍閥貴族と化し、将校たちは、その子供を入隊させるようになったため、事実上の世襲となり、軍紀が乱れるもととなった。

イェニチェリは各宇宙都市においてギルドと結びついて顔役・無頼のような行動をとり、政治にも介入した。特に植民地ではしばしば反乱を起こし、ときには政治家を更迭させたり、領主貴族を廃位したりした。。やがて数世紀のうちにヨーロッパ各国列強の宇宙艦隊と比較すると完全に時代遅れとなり、オーストリア宇宙帝国での宇宙戦争時には、国境地帯の植民地居住地域から略奪を行い、また勝手に住み着いて支配階級として振舞ったりしているなどの横暴が目立った。

旧式軍であるイェニチェリ宇宙艦隊はオスマン帝国の反改革・保守派勢力の牙城と化しており、その専横は目に余るものが多く、すっかり帝国内における改革の妨げとなっていた。

旧式化した宇宙艦隊を持つオスマン・トルコ宇宙帝国に対して、カタリナ社勢力のロシア系宇宙移民の盟主であり、名門大貴族アレキサンドロ家の帝政独裁国家【illust/48135418】新生ロシア超帝國がクリミア銀河団に侵略（名目はロシア系宇宙移民の保護）、露土宇宙戦争が勃発。

ロシア宇宙帝国とオスマン宇宙帝国との宇宙戦争は、数十回繰り返されて、最終的に新生ロシア超帝國が勝利し、クリミア銀河団はロシア局の領土となった。

勢いに乗った新生ロシア超帝國は、次にアス宙域の南下侵略政策を行った結果【illust/48087591）蒼聖ゼロス超帝國の北上侵略政策が衝突し、ゼロスが支配するラストン銀河半島とロシア主権下のハルガス銀河南部一帯のウラム宙域中央部を主戦場として発生した戦争。ロゼ戦争が勃発。
このロゼ戦争は両帝國は、それぞれ大規模な宇宙艦隊を派遣し、いくつもの宇宙要塞戦闘や艦隊決戦が発生し、どちらも同じカタリナ社同士の大国同士の戦闘は結局、互いに大きな損害を出して引き分けに終わった。
しかし、その隙を突いて【illust/56137521】大日本宇宙帝國より派生した大和民族の宇宙移民が作った侵略宇宙王朝、斑鳩宇宙皇国がロシア宇宙帝国に宣戦布告。
俗にいうイロ戦争がはじまり、ロシア宇宙帝国は、オスマン・トルコ宇宙帝国を威嚇牽制するために温存していたバルチック宇宙艦隊の分遣艦隊を派遣したが、斑鳩海海戦において壊滅、結果的にオスマン・トルコ宇宙帝国に対するロシア宇宙帝国の脅威度が低下した。

この戦争後に帝国貴族達はイェニチェリに一定の配慮を示しながらも、漸進的な軍事改革を進め、近代式新軍団の創立を宣言した。

当時、仇敵であったロシア宇宙帝国の脅威度が低い間に、近代化した宇宙艦隊を整備したかったのだ。
そこでフリーダムス局のネルト・カスガ提督の格別の計らいで、宇宙軍の近代化とロシアとの講和が行われた。

ネルト・カスガ提督は親が日本人とロシア人のハーフであり、しかも両親はそれぞれ母国にそれなりの権力を持つ特権階級出だったので、ロシア宇宙帝国の本音としては、これ以上の近隣諸国との大規模な戦争は避けたかったのと、日本局の子飼いである斑鳩宇宙皇国に対する戦後の賠償金を取り下げる代わりに、オスマン・トルコ宇宙帝国に対する軍の近代化を認める代わりに、それらの下請けの電子機器や技術の供与をオスマン・トルコ宇宙帝国に対して一切の妨害工作をしないこと、代わりにクリミア銀河団の主権はロシアが持つことを確約したのだ。

オスマン・トルコ宇宙帝国の軍閥イェニチェリ達も、ロシアに勝利した日本局の優秀な戦闘艦の技術を持てるならそれにこしたことはないし、クリミア銀河団の主権は、軍を近代化し、実力をつけてから取り返したり、ほかの列強諸国と協力し奪還することも視野に入れて条件をのんだ。

ロシアとしても、仮にオスマン・トルコ、斑鳩、ゼロスといった敵国たちが徒党を組んで三方向から一気に攻めてこられてはひとたまりもないし（実際には斑鳩はゼロスとはセレネスとの同盟があるため敵対していた）とりあえず一旦、近隣諸国とは当面の間は穏やかにいきたい部分があった。

ロシアもゼロスもトルコも斑鳩も思った以上に戦争のダメージが大きく、できれば国力の再建を行いたいという一致で、フリーダムス局が間に入って儲けたような状態になっている。

このキュプロス級はそういった情勢下でトルコ帝国の軍近代化の一環として採用された巡洋艦である。