短時間挑戦 2922

　＊さて、本日の短時間挑戦は飛行物体で御座います。
　御覧の様に、正に言葉通り飛行物体で御座いますね。
　作りは単純なのですがそれ故のバランスがかなり重要で、更に中央開口部の網の塗装予想以上に骨を折る事に。
　とは申せ、やはりお時間は軽めに抑えられ、19分という結果に。

　＊本日の飛行物体はFocke Wulf社のVTOL Aircraft、Focke Rochenで御座います。
　世界の珍妙な飛行機をご存じの方であればかなりの頻度でその知識内に存在する有名な機体。

　1939年代に計画されたVTOL飛行機の計画において設計された物で御座います。
　細かな事は剰り良く解りませんが、完成前に終戦を迎えてしまった不憫な機体の一つで御座いますね。
　唯、モックアップだけは半分程度完成しておりその模型の白黒写真が残っております。

　まるで巫山戯ているか、それともSFかぶれにも見えてしまう機体デザインですがとてつもなく合理的で、全翼機というデザインで揚力を。
　その際の力は結構な物となりますので中央に大きく開港された穴の中に二重反転プロペラを配してその際の力としております。

　ちなみに、戦後の米ソにおけるVTOL研究の先駆けとさえ言われておりますし、事実戦後、米軍はこの機体のかなりの部分を流用した機体を作成しております。
　唯、この機体の場合の問題点は推進力。
　後部に小さく伸びた二本のノズルが小型ジェット推進を産み出すのですが、この機体の空力性能を鑑みても其処迄速度は出なかったことでしょう。
　無変形の儘垂直離着陸を行う飛行機。
　これは今現在であってさえ夢と浪漫の技術なのでしょうねぇ。
　何せ、ハリアーでも結局ジェット推進ノズルを変形させているのですから。

　そして、この機体が存在するが故に生まれた伝説が御座います。
　火の無い所に煙は立たないとは申せ、この時代に合って尚伝説などという夢物語が産まれてしまうことになった原因。
　ハウニブと申す飛行物体が存在していたという伝説が、この機体によって産まれたとさえ言われております。
　まあ、確かにこの様な一見して飛行機にも見えない物が垂直離着陸する様など、どう見てもUFOですものねぇ。
　HAUNEBU伝説が生まれても確かにおかしくはありませんね。

　よく言う、無い事が証明されたわけでは無いという典型。
　テスラ博士の地震発生装置など米国が秘匿した世界中の技術などを勘ぐればナチスが本当にとんでもない物を作っていたという噂が立ってもおかしくは内のですけれどねぇ。
　事実か捏造か。
　この機体を見ると信憑性が増してしまうだけに難しい存在で御座いますねｗ