たとえばこんな…♪④―3

乙華が去った後
月水と希歩は二人だけに見える
魔物について話し合った

月水『小さな魔物が集まると
それを食べに大きな魔物がやって来る』

希歩『大きな魔物?』

月水『そう、小さな魔物は人に
害は無いけど、大きな魔物は危険』

希歩は小さな魔物しか知らない

月水『お婆様は、その大きな魔物を
退治していて、亡くなった』

希歩『魔物に・・』

希歩は、自分の知らない
危険な魔物の存在にショックを受ける

月水『だから、小さな魔物は
常に減らさないといけない』

希歩『ん~、そういう事かぁ・・』

希歩にとっては、小さな魔物は
可愛くて癒しの存在だった
しかし、無視出来ない事情である

希歩『可哀想だけど、仕方無いね・・』

あまり納得は出来ていない表情

しかし、月水も魔物退治は譲れない

月水『お婆様の後を継いだからには
私は続けないといけない』

そんな話し合いの途中でも
目に付く小さな魔物を見ては
武器のロングハンマーを握り締める

希歩『ん!、月水ちゃんの事、信じるよ!』

希歩はやっと決心する
小さな魔物は退治、月水を手伝う、と

月水は、ちょっと安心した表情になる

希歩『しかし、大きな魔物は怖いねぇ』

しばらく考え込んだ後、ふと質問する希歩

希歩『月水ちゃんって、家族は?』

月水『家族は・・お父さんだけ
お母さんは、今、実家にいる』

希歩『おや?、夫婦喧嘩?』

月水『お婆様とお母さんの仲が悪くて
お婆様が生きてる時にケンカして
その時に実家に帰ったっきり』

希歩『そっかぁ~、私はね、両親と
三人だけど、今はこっちで独り暮らし』

月水『独り暮らし・・凄いね』

希歩『小学の頃から、花嫁修業で料理に
掃除洗濯と、お母さんに仕込まれてね
何も問題は無いかな?』

月水は普通に感心する
普段の家事全般は父親の役割り

希歩『でも一人の方が、気楽でいいかな』

月水は、まだ握ったままの希歩の手を
軽く握り、凄い凄いと
希歩の方を見て何度も頷く

照れる希歩

とりあえず二人は、明日から一緒に
魔物退治をする事に決めた

希歩『この町を守るんだね!』

月水『うん、み、宮階さん・・』

希歩『希歩でいいよ♪、月水ちゃん
年上なんだし、呼び捨てで♪』

月水『・・希歩』

希歩『きゃあ~っっ♪♪』

希歩はやっと名前を呼んでもらい
何故か異様に照れまくる

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2017-01-21 23:44

 中佐陽紀


Comments (2)

中佐陽紀 2017-02-02 04:52

濃いめの310さん>最初は黒髪の予定でしたが、神社の娘がそれでは、あまりに普通でつまらなかったので(^_^;) 二人は長い付き合いになるでしょうね~♪(*´∀`)

310 2017-01-30 13:27

月水ちゃんは白髪ショートのクールビューティーちゃんだったんですね・・・!!∑(*゚д゚*)勝手に黒髪ロングをイメージしてたので、いい意味で意表を突かれました!!どこか異世界感漂う衣装もいいです・・・/////  お互い良き相棒に出会えてよかったですね♬

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