恋じゃなくなる日
――あなた、ずいぶん古い歌知ってるのね。
(私の)誕生日会も終わり、少し涼もうと二人で散歩していたうちに彼女が口ずさんだ歌は、ずいぶんと懐かしい歌の一節だった。
もう20年以上前の歌になるのだろうか。CD一枚に何曲か入っており、全部で一つのストーリーになっていたはずだ。
うん、好きなんだ。と彼女は笑う。
……しかし、そのストーリーには問題がある。たしかこの歌は悲恋だったはずだ。
エリカさんも知ってるんだね。なんだかうれしいな。と彼女は無邪気に微笑み。私の腕に自分の腕を絡ませてきた。
私もその歌を知っているというのに、どうしてこんなことが出来るのだろうかと正気を疑ってしまうぐらいだったが、
――その歌の通り、彼女はとても綺麗だった。
恋じゃなくなる日の空。それはきっとこういうものだったのだろう。
悪意なく頬を染める彼女を余所に、私もただ、じっと空を見上げていた。
(私の)誕生日会も終わり、少し涼もうと二人で散歩していたうちに彼女が口ずさんだ歌は、ずいぶんと懐かしい歌の一節だった。
もう20年以上前の歌になるのだろうか。CD一枚に何曲か入っており、全部で一つのストーリーになっていたはずだ。
うん、好きなんだ。と彼女は笑う。
……しかし、そのストーリーには問題がある。たしかこの歌は悲恋だったはずだ。
エリカさんも知ってるんだね。なんだかうれしいな。と彼女は無邪気に微笑み。私の腕に自分の腕を絡ませてきた。
私もその歌を知っているというのに、どうしてこんなことが出来るのだろうかと正気を疑ってしまうぐらいだったが、
――その歌の通り、彼女はとても綺麗だった。
恋じゃなくなる日の空。それはきっとこういうものだったのだろう。
悪意なく頬を染める彼女を余所に、私もただ、じっと空を見上げていた。
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2017-03-06 23:16
Comments (7)
エリカさん照れちゃってまあ可愛い^^
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