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苔蟲

コケムシ【Tstenogoea forceptas】
青龍目ノヅチ科Tstenogoea属

温帯の多湿な山の奥地に棲む20cm程の小さな竜。頭から腰にかけて苔を纏いその身を隠す。
脚は成体になっても発達せず、短い脚をバタつかせながら這って移動する。扁平な身体をもち、正中鱗列は幅広い。下顎から飛び出た2つの赤い牙が特徴的。雑食性。
山地や島によって多くの亜種に分かれており、好む苔の種類、尾端のハサミ状の突起の形、牙の色と長さがそれぞれ違うという。
頸部正中鱗列数…4
背部正中鱗列数…7
尾部正中鱗列数…16

体が小さいので採れる龍血の量は少なく、体の部位も薬になることはない。利用価値も害もゼロな上に見つけづらいので、あまり研究は進んでいない。

属名の「Tstenogoea」は、古典学者が大海に浮かぶ或る列島から持ち帰った古文書に描かれていた、太ったヘビのようなモンスターの名前が由来。
ちなみにその古文書の独特な言語を解読出来る人物が今はもう居ないため、本来どういった読み方をするのかは不明となってしまった。その列島に関する知識は50年前から全く進歩していない。

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2017-04-01 20:57

 宵澄 曇


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