【夏闘乱2017】伊津橋 直琉【西軍】
「………!!」
■伊津橋直琉(いつはしすぐる)
3年/17歳/189cm/風紀委員/一人称「俺」二人称「アンタ、お前、名前呼び捨て、~先輩、~さん」(上級生、年上には敬語)
■生まれつきの目つきの悪さで恐れられたり絡まれたりする率が半端ない男子。
本来は温厚で真面目な性格だが、周囲からの扱いに対抗しきれずやむなくガラの悪い不良的素行を取らざるを得ずに今に至る。
風紀委員会内で「見た目に反して真面目」な認識を得たが、最近重いものを背負っているような顔をしているので厄介事を押しつけられる頻度がやや減った。
クラスになじめなくて声をかけられないのがちょっとありがたい今日この頃。自分と同じような気配のクラスメイト(illust/63054356)と前回の闘乱祭で一悶着あって気まずい。
■今回は又従姉(illust/47173821)からの押しつけプレゼントが無い。タイミングを図られてる気がして釈然としない。
■心剣「天時常(あまのときつね)」
超重量の大剣型心剣。任意顕現型。継承剣。
斬撃の軌跡から浄化の炎を発生させる。炎に触れれば怨魔は祓われ、人間は負の感情や陰の気を浄滅される。炎として物質を燃やすこともでき、何を対象にするかは使い手の意思でコントロールが可能。浄化の炎は体感的な熱を持たない(物質を燃やす場合は普通に熱い)
コントロール不調は相変わらず。右目の炎も相変わらず。
抑制の眼帯がそろそろ暑くてうっとうしい季節になってきた。
控えるように言われていた訓練を憂さ晴らしにやっていたことがバレて割とがっつり叱られ、焦りと苛立ちは募るばかり。
刃の欠けが広がり、今や切れる部分のほうが少ない。そのうち刀身が無くなるんじゃないかと思うとぞっとすると同時にそれでもいいんじゃないか?という思いが出てきて自分の真意が分からない。
■闘乱祭には皆勤を尊ぶ習慣のような気持ちで参加した。
人に会わないように全力を尽くしている。
■寮住まい。
■2015年夏の陣【illust/50529178】
2015年冬の陣【illust/53921719】
2016年夏の陣【illust/56997951】
2016年冬の陣【illust/60143349】
□闘乱祭2017年夏の陣【illust/62107869】
――――――――――――――――――――――――――――――
声が聞こえた気がした。
空を舞う破片の動きがやけにゆっくり見える。大小に割れ飛んだ心剣の刃だったそれらは溶けるように形を失い、具象化された炎のような形から本物の炎になって今だかつてないほどの火柱を宙に立てた。
圧倒的なまでの光と色でもって視覚を支配する炎は、しかし本来感じるはずの熱をまったく放っていないことに気づいたのは体が地面に着いてからだった。
心剣の刀身だった破片はすべて炎と化し、壁となって使用者と怨魔の間に立ちふさがっていた。ばらばらになったそれらはお互いを焔の腕で繋ぎ合わせ、夜の闇を、怨魔の落とす陰を、すべて追い散らすように輝いている。
「す ぐる」
声が聞こえた。錯覚ではない。
しかし現実のそれでもない。
この炎を見たことがある。記憶が一くさりになって視覚に、聴覚に押し寄せてきた。
感情もなく、慈悲でも酷薄でもなく、ただそこにある闇を焼き尽くす為に燃え上がる炎。
その向こうに垣間見える黒い影を。
「叔父さん」
ぽつりと口をついて出た。無意識の言葉だった。
あの日、直琉が望まずしてこの心剣を受け継いだ日。
熱を感じない炎の只中にあって、唯一確かな痕跡を残すほどの温度をたたえた黒く焼けた手。
笑っているようにも、泣いているようにも見えた顔は炎に包まれていた。
いつも優しくほほ笑んでいた―――少なくとも直琉に向けられる顔はいつもそうだった―――叔父の顔。
最後に動いた口からは、しかし言葉は出てこなかった。
直琉には聞こえなかった。
■伊津橋直琉(いつはしすぐる)
3年/17歳/189cm/風紀委員/一人称「俺」二人称「アンタ、お前、名前呼び捨て、~先輩、~さん」(上級生、年上には敬語)
■生まれつきの目つきの悪さで恐れられたり絡まれたりする率が半端ない男子。
本来は温厚で真面目な性格だが、周囲からの扱いに対抗しきれずやむなくガラの悪い不良的素行を取らざるを得ずに今に至る。
風紀委員会内で「見た目に反して真面目」な認識を得たが、最近重いものを背負っているような顔をしているので厄介事を押しつけられる頻度がやや減った。
クラスになじめなくて声をかけられないのがちょっとありがたい今日この頃。自分と同じような気配のクラスメイト(illust/63054356)と前回の闘乱祭で一悶着あって気まずい。
■今回は又従姉(illust/47173821)からの押しつけプレゼントが無い。タイミングを図られてる気がして釈然としない。
■心剣「天時常(あまのときつね)」
超重量の大剣型心剣。任意顕現型。継承剣。
斬撃の軌跡から浄化の炎を発生させる。炎に触れれば怨魔は祓われ、人間は負の感情や陰の気を浄滅される。炎として物質を燃やすこともでき、何を対象にするかは使い手の意思でコントロールが可能。浄化の炎は体感的な熱を持たない(物質を燃やす場合は普通に熱い)
コントロール不調は相変わらず。右目の炎も相変わらず。
抑制の眼帯がそろそろ暑くてうっとうしい季節になってきた。
控えるように言われていた訓練を憂さ晴らしにやっていたことがバレて割とがっつり叱られ、焦りと苛立ちは募るばかり。
刃の欠けが広がり、今や切れる部分のほうが少ない。そのうち刀身が無くなるんじゃないかと思うとぞっとすると同時にそれでもいいんじゃないか?という思いが出てきて自分の真意が分からない。
■闘乱祭には皆勤を尊ぶ習慣のような気持ちで参加した。
人に会わないように全力を尽くしている。
■寮住まい。
■2015年夏の陣【illust/50529178】
2015年冬の陣【illust/53921719】
2016年夏の陣【illust/56997951】
2016年冬の陣【illust/60143349】
□闘乱祭2017年夏の陣【illust/62107869】
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声が聞こえた気がした。
空を舞う破片の動きがやけにゆっくり見える。大小に割れ飛んだ心剣の刃だったそれらは溶けるように形を失い、具象化された炎のような形から本物の炎になって今だかつてないほどの火柱を宙に立てた。
圧倒的なまでの光と色でもって視覚を支配する炎は、しかし本来感じるはずの熱をまったく放っていないことに気づいたのは体が地面に着いてからだった。
心剣の刀身だった破片はすべて炎と化し、壁となって使用者と怨魔の間に立ちふさがっていた。ばらばらになったそれらはお互いを焔の腕で繋ぎ合わせ、夜の闇を、怨魔の落とす陰を、すべて追い散らすように輝いている。
「す ぐる」
声が聞こえた。錯覚ではない。
しかし現実のそれでもない。
この炎を見たことがある。記憶が一くさりになって視覚に、聴覚に押し寄せてきた。
感情もなく、慈悲でも酷薄でもなく、ただそこにある闇を焼き尽くす為に燃え上がる炎。
その向こうに垣間見える黒い影を。
「叔父さん」
ぽつりと口をついて出た。無意識の言葉だった。
あの日、直琉が望まずしてこの心剣を受け継いだ日。
熱を感じない炎の只中にあって、唯一確かな痕跡を残すほどの温度をたたえた黒く焼けた手。
笑っているようにも、泣いているようにも見えた顔は炎に包まれていた。
いつも優しくほほ笑んでいた―――少なくとも直琉に向けられる顔はいつもそうだった―――叔父の顔。
最後に動いた口からは、しかし言葉は出てこなかった。
直琉には聞こえなかった。
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2017-05-21 00:37
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