セコミチ 後編:海辺
―――私たちは 帰れるのだろうか―――
■(左から右へ)
アワメの磯女:熊本県の妖怪。千年過ぎた浜辺のフナムシは磯女になる。この世のものとは思えぬ美しさで人を引き付けては、血を吸い尽くしてしまうという。
もる火:青森県の妖怪。もり火ともいう。水死、縊死があった場所で雨が降る夜に現われる。両足をぶらりと下げ、細さは人の指程度。頭、胴体部分は足よりやや太く、空中をふわふわと往く。悪口を言った人に付いて離れず、打つと細かく砕けて人につく。化け物の中でもっとも恐ろしいものとも言われる。
船倉ボーコ:静岡県の妖怪。海辺の音の怪。夜に浜の方が賑やかなことがあるが、行ってみても何も無い。一度家に帰ってみると、今度は石を投げる音や人の声が聞こえてくる。またいつまでも遊ぶ子供に「船倉ボーコが出るぞ」と言って脅すのにも使われる。
海じじい:大分県の妖怪。栄螺を大量にとった者が小島で腹ごしらえしていると現れる。焼いたそばから栄螺の中身を横取りし、ついにはその漁師も食べてしまうと恐れられる。通常は人の目に見えないが、船の後方についている鉄の輪から覗くと姿を見る事ができるという。
オショネ:島根県の妖怪。船の艫で両手両足の無い子供が三人火を焚いている。釣鐘の火を掴んでこれに投げつけると子供は山に飛んでいき、松の枝に提灯のようにぶら下がった。また船が動いた様子も無いのに船の前にいきなり山が迫っているのもオショネの仕業とされる。「オショネが出てくるから夜遅くなったら森へ近づくな」と親は子供に言っていたという。
髪とき岩のお浪:和歌山県の妖怪。貧しい海女の家の娘であるお浪は庄屋の息子である善兵衛と恋仲であった。しかし身分の差が許されず善兵衛は金持ちの娘と結婚させられる。悲観したお浪が村から消えた後、善兵衛と友人が海辺へ行くと、三角岩に腰かけ長い黒髪を梳くお浪の姿があった。お浪が善兵衛の方を向いて微笑むと瞬く間に消えてしまったという。
■セコミチ 後編:町中【illust/64006886】
セコミチの始まり セコミチ 前編:海辺【illust/63789329】
■(左から右へ)
アワメの磯女:熊本県の妖怪。千年過ぎた浜辺のフナムシは磯女になる。この世のものとは思えぬ美しさで人を引き付けては、血を吸い尽くしてしまうという。
もる火:青森県の妖怪。もり火ともいう。水死、縊死があった場所で雨が降る夜に現われる。両足をぶらりと下げ、細さは人の指程度。頭、胴体部分は足よりやや太く、空中をふわふわと往く。悪口を言った人に付いて離れず、打つと細かく砕けて人につく。化け物の中でもっとも恐ろしいものとも言われる。
船倉ボーコ:静岡県の妖怪。海辺の音の怪。夜に浜の方が賑やかなことがあるが、行ってみても何も無い。一度家に帰ってみると、今度は石を投げる音や人の声が聞こえてくる。またいつまでも遊ぶ子供に「船倉ボーコが出るぞ」と言って脅すのにも使われる。
海じじい:大分県の妖怪。栄螺を大量にとった者が小島で腹ごしらえしていると現れる。焼いたそばから栄螺の中身を横取りし、ついにはその漁師も食べてしまうと恐れられる。通常は人の目に見えないが、船の後方についている鉄の輪から覗くと姿を見る事ができるという。
オショネ:島根県の妖怪。船の艫で両手両足の無い子供が三人火を焚いている。釣鐘の火を掴んでこれに投げつけると子供は山に飛んでいき、松の枝に提灯のようにぶら下がった。また船が動いた様子も無いのに船の前にいきなり山が迫っているのもオショネの仕業とされる。「オショネが出てくるから夜遅くなったら森へ近づくな」と親は子供に言っていたという。
髪とき岩のお浪:和歌山県の妖怪。貧しい海女の家の娘であるお浪は庄屋の息子である善兵衛と恋仲であった。しかし身分の差が許されず善兵衛は金持ちの娘と結婚させられる。悲観したお浪が村から消えた後、善兵衛と友人が海辺へ行くと、三角岩に腰かけ長い黒髪を梳くお浪の姿があった。お浪が善兵衛の方を向いて微笑むと瞬く間に消えてしまったという。
■セコミチ 後編:町中【illust/64006886】
セコミチの始まり セコミチ 前編:海辺【illust/63789329】
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2017-07-23 20:25
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