【はんもん】絶対服従契約？

「そんなに勢いよく食べたら、外の紙までのみ込んでしまうよ？」
「ふぁひふぉふ……大丈夫だ。紙をのみ込んだ程度で腹を壊すことはない」
「ふふ、よっぽどお腹へっとたんやねぇ。お腹鳴らしながら道端で行き倒れてるひとなんて、今までおうたことないもん」
「最近はやれ『菓子集めだ』と言って、手に入れた菓子を大半持っていかれていたからな」

（透明なラッピング袋に入れられたカップケーキをひとつ またひとつと勢いよく頬張り）

「……馳走になった」
「いえいえ、お粗末様～」
「量は少ないが、腹の足しにはなったな。持ち合わせは無いから、礼がわりに俺の出来る範囲で言うことをきいてやる」
「そんなん気にせんでええんよ～？困った時はお互いさまやし
　それに、…紀香ちゃんへのお土産はのうなってしまったけど、事情話したらきっと笑顔で許してくれると思うんよ」
「土産が必要か……なら、これを持っていけ」

（フードの隙間から振るい落した黒い封筒を ほらと差し出し）

「その中に二つ紙が入っている。薄くて黒い方の紙を地図の場所まで持っていけば、菓子の詰め合わせと交換できる」
「え、でも、それやったら自分で持ってた方がええんやない？またお腹がすいて倒れてしまうかもしれんし」
「出来ればそうしているところだが、生憎それを交換できるのは部外者だけだ。俺が持って行ったところで門前払いされる」
「あ～、残念。もう試したあとやったんやねぇ」
「それから、厚い方は師走に行われる催しへの招待状だ。俺は食えないものに興味はないが
　客として来る分には好きなだけタダ飯が喰える、それなりに悪くない集まりだと聞いている」
「うーん、別の家のパーティーにお招きいただいたことはあるけど…それ、全然しらん私が貰ってしまってええんかな？」
「問題ない。なんなら、その土産の相手とやらもタダ飯に誘ってやればいい
　俺の割り当て分は棄てるほど余っているからな…『鏡月の招待で来た』と言えば入れるよう 口を利くくらいはできるぞ」
「さすがに全然しらんお家にお邪魔するのは気が引けるけど…
　そこまで言ってくれるんやったら、気持ちだけでもいただいとくね。どうも、ありがとう」
「礼には及ばない。お前には食い物を貰った恩があるからな」
「それはほんとに気にせんでええんやけど、…えっと、さっき鏡月くん…って、言うてた？お名前」
「ああ」
「私は織っていうんよ～ これも何かのご縁やから、またどこかでおうたらよろしゅうね」
「『織』か……わかった、覚えておく。俺は一度食い物を貰った奴の名前は忘れない
　何か人手が必要になることがあれば、報酬次第で手を貸してやる。もっとも、報酬は食い物限定だがな」

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
★
【Halloween Royale】（2017年うちうちハロウィン行事）→illust/65612141
★
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

▼2017年度クリスマスパーティーでの役割分担をかけた仁義なきお菓子回収バトル
　【Halloween Royale】（通称：ハロロワ）

　第七弾はチーム『DarkChocolate』の狼男コス鏡月から織ちゃんへ
　お土産を食べてしまったお詫び＆食べ物を恵んでくれた御礼として
　『黒のお菓子交換チケット』と『クリスマスパーティーの招待状』をお届け！

　黒を応援する場合は、コメント欄にて『応援する』旨の記載をいただければ、支援表明成立。
　「白を応援するから黒の応援はちょっと」という場合は記載なしで無問題。
　（どちらの場合も、お返事イラスト等は必要ありません）

ファーストコンタクトにしてはいきなり空腹で行き倒れていますが、おまけのハロウィン！
「お互い相手のお家を訪ねる時は手作りのお菓子をもっていく」という約束事を結び、手作りカップケーキをお土産に紀香のところへ向かっていた織ちゃん的なのを想定してしたためさせていただきました(*´∀`*)
次回は紀香やミトンちゃんも交えたお菓子作り＋α！…素敵なご縁をありがとうございました。再度イヴネタでお借り致します✨
　

【お借りしました】
★織ちゃん（illust/41785012）