星渡り

知らなくても良い噺




──まるで、地上に落された星々が天へと戻るかのようだったから。


人々の願いを乗せたランタンが夜空へと上がる。橙色の光を携えて。それを下から仰ぎ見ていた少女は、手にしていたランタンを手放した。

「....これで本当に願いが叶うのならば、私の願いは、とっくに叶っているわね」

皮肉っぽく呟いて。
己のランタンが橙色の運河に追いつくのを静かに見届けると踵を返した。

遠くの方では賑やかな祭囃子が聞こえた。



To Be Continued

■すっっっげぇラプンツェルを意識した!
投稿しようとしたら画面変わっててビックリしたくらい久しぶりの投稿です。

皆様暑いので熱中症にはくれぐれもお気を付けて

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2018-07-27 19:46

 翼花(はるか)


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