political manga

北方４島を買い取る交渉人の資本知らず

産業革命時代では、英国が唯一の巨大資本群を擁し、世界の生産と商品と労働を支配した。資本論の序文でエンゲルスはこう書いている。「その時には、ある人の声が聞こえてくるであろう。彼の全理論は、イギリスの経済的歴史と現状の学問的研究に全生涯を懸けたものであり、その研究が、彼をして、次のような結論に導いたのである。少なくともヨーロッパにおいて、イギリスは、この避け得ぬ社会革命が平和的、法的な手段をもって、完全になし遂げられるであろう ただ一つの国である。と。彼は、勿論、次のように付け加えることを少しも忘れてはいない。イギリスの支配階級が、この平和的、法的革命を、「奴隷制擁護の反逆」なしにその成就を許すとは少しも思っていない。と。」だが、歴史は進んだ。1945年のヤルタ会談では、アメリカとロシアがイギリスに加わる。三大資本時代その1である。そして現在は三大資本2、英国資本は小さな存在となった。アメリカ、ロシア、そして中国である。昔を取り戻す交渉人にはヤルタ会談を半分なかったことにして、ロシアに銭をポケットに、4島の返還を持ちかける。アメリカにはゴルフ、ロシアには温泉である。個人的な仲間意識を醸成して、情理を持ちかける。資本の冷酷なる論理をかって、天皇やら、東条やら辻に置き換えてなんとかする精神論で闘った日本軍の末路を忘れている。アメリカ資本に屈しながら、三沢、横田、沖縄の基地を提供しながら、旭川基地をロシアにも提供しかねない珍妙なる精神論でプーチンごっこでなんとかする話し。図らずも、プーチンから、前提条件なしの平和条約を年内にと云う発言に、対応ができない。そこには2島しかないのだから。アメリカの中国締め出し資本戦で、急速に中ロの経済同盟が進む。資本戦の論理が働く。交渉人が策した中ロ離反策はならず、自前で中国海域に潜水艦を派遣する愚かさ。
三大資本の集中化作動戦ともなれば、いよいよ、資本の活動域が狭まる。資本の一部である軍備をもっても闘うが、実戦ならば壊滅。誰が社会革命を担うだろうか。