UNKNOWN

キャラがオレンジ色ですがハロウィンやらカボチャやらは無関係です。そして申し訳ないことにキャプションも大部分は物語世界観を説明する序~中盤部分であってこの絵の子と無関係です(彼女はシナリオ案のなかでは後半に登場する予定だったため)。以下いつものいたいやつです
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「ある程度の評価と信頼の証として、ミシロさんにはあれを見せておこうかしら」
口外無用と念を押しつつ突然呟いたハレに続く形で、私とマユはある場所へ導かれた。
それは私たちが通っている学校の内部、普段は開放されていない七不思議のひとつ"開かずの第1図書室"だった。
本棚に並んでいた本がちらっと見えたが、なにやらムジナやダイダラボッチなどの怪異についての資料のようだ。
「この教室…一体何に使ってるの?」
「まあ、この先で見れるモノの調査よ。詳しい説明はまずこっちを済ませてからにしましょう」
この先?
ハレは教室のタイルを見つめ、途端にその一枚を剥がしはじめた。そして薄いタイルの下に、一際暗い闇が見えた。
「ここの通路を下りるわ」

「ちょっとハレちゃん…深くないです?というか深い!」
「いやぁじめじめしてる~」
「あなたたち、余計な大声上げないで」
どれくらいの間降りていただろうか。長い石段を下り続けると、出口から光が差し込んでいた。
長かった暗闇を抜け、一瞬目の奥を刺すように訪れた明順応が次第に解けていく。

外には、青緑色に光る空が広がっていたーー。

「空?」
「理解できないでしょうけど、地下よ。理解できないでしょうけど」
正直何が何だかわからなかったが、どうやらこの空間、発光する地下空洞らしいのだ。通路を出たところは空洞の上部で、今いる位置から下層を一望できた。
不可解なことに、下層には地上にあるような、ビルのようなものが気味悪い程に乱立していた。そして最も目を引いたのは、空洞の中央にそびえたつ巨大な人面大樹。

「見えるでしょ。あれが"大墓の樹"」

大樹の洞らしきものが象るその顔は、今は眠っているように見えた。
だが花魔闘士の戦いという特異点のその中心は、日常のすぐ真下にあったのだ。
私たちはおろか、案内役のハレでさえもがその異様で壮観な風景に呆気にとられていた。その所為か、そっと後ろをつけていた黄と橙の影が出口から抜け出していったことにはついぞ気づくことがなかった。
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アケズヌイ/ゼルフ=ラエラム
フロス・ベスティア型
金色の花の魔女に力を与えられた花魔闘士。キハダアンズに対し敵意を燃やす。
花魔闘士は契約した花の魔女と自身の色を併せ持ち、それらを反映した性質の花の魔法を得るものだが、彼女は特性「混色」により、自身の"赤"と魔女の"黄"に加えて混色の"橙"も有している。
赤と黄の魔法"電熱武器化"により武器に電熱を持たせ、物体を焼き切ることができる。
だが、彼女の最も特徴的な能力は橙の特性効果であり、触れている物を"大墓の樹以外の全ての物体より硬く"し、その物にある角をその鋭さがはっきりしないものに限り"この世で最も鋭利"にする。角を持つなら、たとえ鈍器でも鉄塊を切り裂けるようになるだろう。
右手に持った巨大な岩の柱のようなものは大墓の樹が年月をかけて生成したアーティファクトであり、表面を覆うクチクラが樹本体に匹敵する高度を実現している。そしてこれにしがみつく魔物のレリーフ部分は硬度を保ちながらも自在にうねる触手を有し、周囲の物をえぐり取っていく。
「痣なんてできねえぞ…真っ二つになるんだからなァ!!」

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2018-10-25 21:48

 黒ねびゅら


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