【遊翼民族アラチャスカ】不安と焦燥【復活の神】
シタガウモノの暴動から一夜が過ぎた。
牧場にティマスの姿は見かけられない。未だに暴動は続いているのだろう。
ちょっとだけ心に不安が募る。
彼のことだから、また無理をしていないだろうか。一人で先陣を切り、倒れてはいないだろうか。そんなことばかり考えてしまう。
「僕は必ず帰ってくる」
そう言ってくれた。今はただ信じて、ティマスの無事を祈ることしかできない。
◼◼◼
「___おい、なんだあれは!!」
外にいる警備の人の声が聴こえてきた。何かあったのだろうか?
そう思い、様子を見に扉を開ける。
「なに…あれ…」
目の前に映ったのは、この場所からでも視認できるほどに巨大な竜の姿をした怪物だった。
そしてその姿はまるで…
「まるで10年前のスフィアのようだ、か?」
そう言い放つのはウルタナ。かつてチルアの住んでいた村を塵へと変え、滅ぼした張本人であり、今は当時に依り代となったチルアの身体へと取り憑いている異形の神である。
「おそらくはアレの断片が力を蓄え、現れた。…といったところだろう。それよりもあの方角は確か」
「…イストゥム地区」
考えるよりも先に足が動いた。…がしかし、足に力が入らずその場で倒れた。
「…何処へ行こうとしている」
「でも!あの場所にはティマスが…!!」
「行ったところでどうする。何かができるわけでもあるまい。ティマスの小僧を見つけたところで…足を引っ張るだけだ」
「____っ!!」
ウルタナに言われたことは正論である。事実、今の私がイストゥムに向かったところで戦えるわけでもない。
「お前があの小僧を心配するのは分かる。今は冷静になれ。」
「だが残された時間は僅かだ。時間は待たぬ。それでもお前が成すべきことを成したいというのであれば…我は何も言わん。」
◼◼◼
こちらillust/72083126でティマス君を見送った後、一晩明けての出来事。
牧場から竜の姿へとなったアサイアちゃんを確認。イストゥム地区へと向かおうとしたけれどウルタナに止められ説教を受け待機することになります。
ただし、ウルタナはそれでも行動を選択したならば止めるつもりはない様子。
チルアは少し頭を冷やして考えています。
◼◼◼
お借りしました。
(名前だけ)ティマス君illust/70820681
消えゆく灯火は何を思うか
illust/67656296
牧場にティマスの姿は見かけられない。未だに暴動は続いているのだろう。
ちょっとだけ心に不安が募る。
彼のことだから、また無理をしていないだろうか。一人で先陣を切り、倒れてはいないだろうか。そんなことばかり考えてしまう。
「僕は必ず帰ってくる」
そう言ってくれた。今はただ信じて、ティマスの無事を祈ることしかできない。
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「___おい、なんだあれは!!」
外にいる警備の人の声が聴こえてきた。何かあったのだろうか?
そう思い、様子を見に扉を開ける。
「なに…あれ…」
目の前に映ったのは、この場所からでも視認できるほどに巨大な竜の姿をした怪物だった。
そしてその姿はまるで…
「まるで10年前のスフィアのようだ、か?」
そう言い放つのはウルタナ。かつてチルアの住んでいた村を塵へと変え、滅ぼした張本人であり、今は当時に依り代となったチルアの身体へと取り憑いている異形の神である。
「おそらくはアレの断片が力を蓄え、現れた。…といったところだろう。それよりもあの方角は確か」
「…イストゥム地区」
考えるよりも先に足が動いた。…がしかし、足に力が入らずその場で倒れた。
「…何処へ行こうとしている」
「でも!あの場所にはティマスが…!!」
「行ったところでどうする。何かができるわけでもあるまい。ティマスの小僧を見つけたところで…足を引っ張るだけだ」
「____っ!!」
ウルタナに言われたことは正論である。事実、今の私がイストゥムに向かったところで戦えるわけでもない。
「お前があの小僧を心配するのは分かる。今は冷静になれ。」
「だが残された時間は僅かだ。時間は待たぬ。それでもお前が成すべきことを成したいというのであれば…我は何も言わん。」
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こちらillust/72083126でティマス君を見送った後、一晩明けての出来事。
牧場から竜の姿へとなったアサイアちゃんを確認。イストゥム地区へと向かおうとしたけれどウルタナに止められ説教を受け待機することになります。
ただし、ウルタナはそれでも行動を選択したならば止めるつもりはない様子。
チルアは少し頭を冷やして考えています。
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お借りしました。
(名前だけ)ティマス君illust/70820681
消えゆく灯火は何を思うか
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2019-01-08 00:28
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