POLICE PYTHON .357　ビル・ラングロイのパイソン

「氷室の天地」第三回偉人募集で採用された、SFPDの警察官「ビル・ラングロイ」。
彼の愛銃、コルト・パイソン.357マグナム。6インチ銃身、ニッケルプレート・フィニッシュ、そして全体に施された彫刻――特にシリンダーの墓石が未だに語り草となる逸品である。　

ビル・ラングロイについては、おいおい紹介するとして――なにしろ日本のメディアで紹介されたのが、
月刊「Gun」1979年8月号と9月号の、イチロー・ナガタの記事ぐらいなので。
いやもう“Bill”を“William”にして検索しないと出てこなかったよ……。

さて、
日本においてコルト・パイソンといえば、某スイーパーのおかげか過剰なドリーミーマイラブを抱いているミーハーなファンのなんと多い事でしょう。
しかし、黄金期ジャンプに背を向けて銃器雑誌のバックナンバーを読み漁っていたヒネたガキ(当時)は知っています。

熟練工による研磨・調整を経て完成する高級リボルバーであるパイソン。
その「トリガーの引きは滑らかだが次第に粘るように重くなり、引ききる(発射する)タイミングが掴みづらくキレの悪い」ダブルアクションの感触のクセが忌避されることを。

それに対し、より合理的な設計のスミス&ウェッソン製リボルバーは、
「引き始めから引き終わりまでほぼ一定の重さで、引ききる寸前にシリンダーが回り切るので発射のタイミングがつかみやすく、しかもチューンナップがやりやすい」とダブルアクションの感触の良さに定評があることを。

「実力ではパイソンよりもS&W・Lフレームの方が上」であると知ってしまった、にもかかわらず、それでもビル・ラングロイやマルク・フェロー、加納明やオヤブンに憧れたのです。

……後年、グアムで実銃のパイソンやS&Wリボルバーを撃ったりもして。