クオックスの願い

幾多の敵と戦い、最強の装備を手に入れたギルは、58階へと辿り着く。
そこにはクオックスがいた。15階で初めて遭遇し、ギルに倒されても起き上がっては、逃げるように…ある時はギルに逃げられても、追いかけるかの如く先回りしたりと…。
ドルアーガに操られている彼を救うため、ギルは想いを込め、声をあげ、剣を振るう。
そして激闘の末、クオックスは倒れたが、体は小さくなり、表情も変わった。
ギルの想いが通じ、呪縛が解けたのか、はたまたギルの声を聞き、クオックス自身が呪縛を解いたのか…？
クオックスが目を覚ますと、目の前にギルがいた。

ｸｵｯｸｽ｢…ギル？｣
ｷﾞﾙ｢クオックス、君の、カイを助けたい気持ちは、痛いほどわかる。悔しかったよね…ドルアーガに操られて…｣

クオックスの頭を撫でながら言った。

ｸｵｯｸｽ｢ごめん…、ボク、何も出来なくて…その上ギルまで傷付けてしまって…、ボクはダメなドラゴンだよ…｣
ｷﾞﾙ｢そんな、悪いのはドルアーガだ、それに、謝らなきゃいけないのは僕だよ。ごめんね、君のことを知らないままでいたら、今頃は…。それに、君はカイの手助けをしてくれた、立派なドラゴンだよ！｣

ギルの励ましを受けたクオックスの目に、大粒の涙がこぼれた。

ｸｵｯｸｽ｢ギル…、ありがとう…！ドルアーガはすぐそこだよ…、あいつを倒して、カイちゃんを…助けて…！｣
ｷﾞﾙ｢もちろんさ、必ず助け出してみせる！｣

ギルは、ドルアーガのいる59階へと向かって行った。

本来は、ドルアーガを倒さないと呪縛が解けないようですが、作品によっては、ドルアーガを倒す前でも、呪縛が解けたりと…(すごろくアドベンチャー等…