華激ノ宴お品書き及びサンプル
明日のお品書き
華激ノ宴39「沈んだ船」
新刊「偶にはこんな立場でも・・・」¥100
表紙は幽アリですが少なめです。本文16頁
既刊は無料頒布してたやつだけなので全部無料です
<サンプル>
起きてくださいの声で目が覚める。うっすらと目を開けると、いつも通り、従者が覗き込みながら身体を揺すっていた。
妙な夢を見た気がして思い出そうとするが、夢の記憶はすぐに霧散して靄がかったように思い出せなくなってしまった。まあ夢のことだから思い出す価値もないだろう。
目をこすりながら、私を起こしてくれた従者を見る。エリーは金髪を横向きにカールさせたいつもの髪型に、これまたいつも通りの紅いドレスを着ていて、その頭には可愛らしい花柄のパンツがその存在を激しく主張している……ってパンツ!?
「エリー!! ちょっと待ちなさいっっっっいったぁああ!!」
慌てて身を起こそうとして、勢いよく従者とと顔面同士で衝突する。猛烈な激痛に、ベッドの上でゴロゴロと転がりながら悶絶する。痛みが引くまで待った後、涙目を袖で拭いながら改めて身を起こす。ベッドの横を見下ろすとエリーが床に鼻血を吹き出しながら仰向けになって気絶していた。心なしか幸せそうにニヤついているような気がするが気にしないことにする。
欠伸をしてから、辺りを見渡して状況を確認する。上に見える桃色の布地はベッドの天蓋だ。部屋の調度品は綺麗に手入れされたまま整頓されている。取りあえず、一人を除いて至って正常だった。
ベッドから降りて仰向けに倒れたまま痙攣している従者を確認する。彼女がかぶっているパンツは紛れもない。私が一昨日穿いていたパンツだ。エリーが洗って畳んでくれたのを自分でタンスにしまったのを覚えているから間違いない。問題は彼女がなぜこのような奇行に及んだかと言うことだった。
確かに、エリーは少し変質的なところがあって、私のことを崇拝しているところはあったし、殴られて喜ぶ変態的なところもあったけれども、主人の下着を頭から被って喜ぶような致命的な嗜好は持っていなかった。首謀者として真っ先に思い浮かぶのは同居人たる幻月だったが、あれならもう少し直接的に仕掛けてきている気がする。
考えても仕方がないので外の状況を確認することにする。取りあえず風邪をひかないようにと毛布をエリーにかけてやってから部屋を出た。
華激ノ宴39「沈んだ船」
新刊「偶にはこんな立場でも・・・」¥100
表紙は幽アリですが少なめです。本文16頁
既刊は無料頒布してたやつだけなので全部無料です
<サンプル>
起きてくださいの声で目が覚める。うっすらと目を開けると、いつも通り、従者が覗き込みながら身体を揺すっていた。
妙な夢を見た気がして思い出そうとするが、夢の記憶はすぐに霧散して靄がかったように思い出せなくなってしまった。まあ夢のことだから思い出す価値もないだろう。
目をこすりながら、私を起こしてくれた従者を見る。エリーは金髪を横向きにカールさせたいつもの髪型に、これまたいつも通りの紅いドレスを着ていて、その頭には可愛らしい花柄のパンツがその存在を激しく主張している……ってパンツ!?
「エリー!! ちょっと待ちなさいっっっっいったぁああ!!」
慌てて身を起こそうとして、勢いよく従者とと顔面同士で衝突する。猛烈な激痛に、ベッドの上でゴロゴロと転がりながら悶絶する。痛みが引くまで待った後、涙目を袖で拭いながら改めて身を起こす。ベッドの横を見下ろすとエリーが床に鼻血を吹き出しながら仰向けになって気絶していた。心なしか幸せそうにニヤついているような気がするが気にしないことにする。
欠伸をしてから、辺りを見渡して状況を確認する。上に見える桃色の布地はベッドの天蓋だ。部屋の調度品は綺麗に手入れされたまま整頓されている。取りあえず、一人を除いて至って正常だった。
ベッドから降りて仰向けに倒れたまま痙攣している従者を確認する。彼女がかぶっているパンツは紛れもない。私が一昨日穿いていたパンツだ。エリーが洗って畳んでくれたのを自分でタンスにしまったのを覚えているから間違いない。問題は彼女がなぜこのような奇行に及んだかと言うことだった。
確かに、エリーは少し変質的なところがあって、私のことを崇拝しているところはあったし、殴られて喜ぶ変態的なところもあったけれども、主人の下着を頭から被って喜ぶような致命的な嗜好は持っていなかった。首謀者として真っ先に思い浮かぶのは同居人たる幻月だったが、あれならもう少し直接的に仕掛けてきている気がする。
考えても仕方がないので外の状況を確認することにする。取りあえず風邪をひかないようにと毛布をエリーにかけてやってから部屋を出た。
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2019-06-29 20:26
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