悪魔と過ごす夏:周防パトラ 編
海は照りつける太陽を映し、数多の人々を飲み込んでいた。悲鳴にも似た歓喜の声が波とともに音楽を奏でる。「俺君?」呼ばれて我に帰る。目の前には悪魔が一人。正座をして両手をつけて、こちらを覗き込むように見上げる悪魔。魔界の女王。「俺君?」彼女は心配そうな声でもう一度繰り返した。私の注意を惹きつけるかのように。私の視線を、心を、意識を、奪うかのように。私の全ては、両腕によって強調されるものへと惹きつけられる。魅了される。(デカッ…)自然と心の中で呟く。「俺く〜ん!」全てを見透かしたように彼女、悪魔は挑発的な顔をする。まるで計画通りだと言わんばかりの見透かした笑顔で。悪魔は、周防パトラ は言った。「どこ見てるのかなぁ?エッチ〜」
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2019-08-05 08:07
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