四方の海の 波の高きを 憂ふとも

韓国の「平和の少女像」に対する、日本人の私からの返答としての作品です。

この絵の少女のポーズは、飛鳥時代に朝鮮半島からもたらされた弥勒菩薩の半跏思惟像と同じものです。

かの少女像は、当の元慰安婦さん達の意思さえ無視して反日活動の道具にされ、日本に非を問うています。
少女像の右側の空いた椅子は、「私の痛みを知り、謝罪せよ」と言う意思なのでしょう。

元慰安婦さん達は、日本及び朝鮮出身の兵隊さんの為に働いた功労者であり、貧困の為に親に売られた身ではあっても、
誰かに強制的に働かされた「奴隷」ではありません。

韓国内及び世界中に設置され、あいちトリエンナーレ2019でも話題になった少女像は、慰安婦さん達を功労者では無く被害者に祭り上げ、
私達日本人に本来ないはずの非を問うと言う「敵意」を向けている⋯そう感じずに入られません。

ただ、私はその敵意に敵意で返そうとはせず、遥か昔に韓国からもたらされ、今の日本の精神的柱を築いていた素晴らしい文化である、
仏の教え・慈悲を祈りに代えて、「良い教えを伝えてくれた御礼」として今、お返ししたいのです。

弥勒菩薩の深い悟りには遠く及ばずとも、少しでも近付こうと励む姿を描きました。

タイトルには、昭和天皇が大東亜戦争開戦を避けられず、お嘆きになって歌われた御製の

「四方の海 皆同胞と 思う世に などに波風 たちさわぐらむ」
を元に付けさせてもらいました。

話題の表現の不自由展には、昭和天皇の御写真を燃やした様な作品もあると聞き、私も心穏やかでは居られないのですが⋯
敵意に敵意で返す事は、やはりしたくないのです。

日本人も韓国人も台湾の人も大陸の人も。

元軍人さんも元慰安婦さんも、その他全てのご先祖様も。

どうか皆の御霊、御心が安らかでありますように。

生きとし生けるものが皆、幸せでありますように。