いきさつ2

万能エキス事件が収束したある日…。
　
　
　
　
「あっ……リカオン……ここにいたんだ……」
「あっ！イワハイラックスさん！お久しぶりですね！」
「お久しぶりだね……」
「無事で良かったです～、セルリアンの被害には遭いませんでしたか？？」
「わ、私は平気……、“ニホンオオカ水”たくさん飲みまくったから……」
「なら安心ですね！ニホンオオカ水は本当に最強ですからね～」
「えっと……ホラアナライオンさんは見つからなかったよ……」
「ホラアナライオンさん？」
「あっ！いや……おっ、オジロヌーさんは結局見つからなかった……頼まれたのに、ごめんなさい……」
「オジロヌーさん……、あっ！オジロヌーさんはもう大丈夫です！」
「えっ……？」
「先日オジロヌーさんが私のもとに自首しに来てくれましたよ！あの方もセルリアンの被害に遭わずに済みました！」
「そ、そうなんだ……自首しに来たんだね……」
「イワハイラックスさん、どうしました？」
「じゃあ……私、もう味見担当は無理なんだよね……」
「あっ、そういう約束になってましたよね……でも、協力してくれて本当に感謝してます！ありがとうございました！」
「うん……私もう帰るから……」
「……あっ、ちょっと待ってください！」
「ん……？」
「私から一つだけオーダーを聞いてもらってもいいですか？」
「オーダー……またフレンズ探しかな……」
　
　
　
「令和元年より“1店舗につき1人以上の味見担当が必要”というルールが導入されるみたいなんですけど……せっかくなので、味見担当やってもらえませんか？」
　
　
　
「……えっ！？」
「さすがに1店舗につき1人以上となると、人手が足りなくなるんじゃないかと思いましてね……こっちとしては味見担当やってほしいくらいですよ！」
「リカオン……本当にいいの……？？」
「全然構いませんよ！せっかく協力してもらったのに、何のお礼もしないのは非常に申し訳ないので……」
「じゃあ……分かった！味見担当やる！！」
「ありがとうございます！令和以降からお願いしますね！」
「どんな店に配属されるのか楽しみだな～……夢が広がるよ！！」
「近日中に漬けジャパリまんの店が増えるみたいなので、多分そっちに行くかもしれませんね～」
「楽しい環境だったらいいな～」
「ただ、その前に1ヶ月くらいの研修があるので、それをクリアしてからですね！ちなみに研修担当はブチハイエナさんですよ！」
「うん！頑張る！！」
　
　
　
　
……と、まぁこんな感じで味見担当になれたイワハイラックスでした。