将官会議
年下とはいえ上官に対し暴言を弄したエリカ・イシュトバーン少尉補と赴任初日に先輩と大喧嘩をしたアイシャ少佐に対し、二人の将官が両名の申し開きを聴収すると共にその処分を決定する事となった。
シエラ中将の姿を見たエリカは
「あっ、あの時のお姉さん。確かシエラさん、だっけ?こんな所で何してんの?」
気安く声をかけたエリカはシエラの官服を見て仰天!
「えっ、お姉さん。ウチの将官やってんの!カメリアの人なのに」
調子に乗った様なエリカの言葉にアイシャが
「え、シエラさん。こんな頭軽そうな娘と知り合いなの?」
二人の言葉に軽く微笑むシエラだが、直ぐ真顔になり
「貴官等、ここが公のしかも評議会直卒の施設内と知って騒擾を起こしたか?場合によっては重営倉への移送も覚悟せよ!」
威圧的なシエラの物言いに反駁する少女達。
エリカ「そんな事言うなよ、お姉さん。あたしだって好きで大声出した訳じゃないんだからさァ。これはアイシャのヤツがあたしに因縁吹っ掛けてきゃがったから・・・」
アイシャ「シエラさん。あれはあたしがエリカ少尉補がキチンとドアを閉めないで平気でいたのを注意したのが原因です。確かにあたしの言い方も年上の人に対して生意気だったかも知れません。でも、あたしが言った事自体は悪いとは思いません」
二人の言にブルボーネ伯爵大将が割って入る。
「シエラ中将。どうやらこの二人。共に貴公と顔見知り以上の関係の様だな。この二人に対し、貴公はどう裁く?」
シエラ中将「閣下。私は己の業務に対して私情を挟む積もりは毛頭ありません。軍法に則り閣下の御裁断に委ねます」
ブルボーネ伯「いや、今回の件、裁断は貴公に任せよう。新規採用とは言え頭の硬い老魔導師ばかりの評議会が中将待遇を与えた才女。貴公の公明なる裁断、見せて頂こう」
暫し熟慮の上、決断を下すシエラ。
「閣下。此度の件、両名の言い分にやや異なる点がございます。また、両名共己の正統性を強く訴えております。よって私としては『神明裁判による決闘』を御提案致します」
ブルボーネ伯「ほう。決闘か。貴公、エウロペアに来たのは此度が初めてと聞いたが大陸の文化や風俗について中々の知識をお持ちの様だ。良かろう。決闘を許す。で、シエラ中将。条件は何とする?」
シエラ「はい。両名共己が得意とする得物を使い司令部付属の聖十字教会講堂前にて施行致します。審判者は閣下と私に加えエリナ・イシュトバーン少将とテュア准将の合議にて決します。決闘者には負傷による後遺症や自己の死亡について一切否を申さない事を書面にて誓約させます。決着は『神の御意思』とし、以後一切の申し開きをせぬ事も誓わせます。如何?」
ブルボーネ伯「ふっ、見事な裁判だ。決闘の期日は明後日とする。決闘予定者に反論はあるか?」
アイシャ「分かりました。お受け致します。私の弓の腕、皆様方に披露致しましょう」
エリカ「へへっ、これであたしが勝てば皆もあたしの事を見直す筈。ま、二つも年下が相手じゃ超余裕だけど受けて立つぜ!」
この話を真正面で聞いていたテュア准将は「・・・私も決闘の裁定者の一人か。気が重いなぁ。でも、アイシャちゃんから聞いていたけどシエラさんって本当の才女ね。隙が無いし、それに綺麗。さあ、私も末席とは言え将官なんだから気を取り直して職務を果たさなきゃ」
※今回も月光竜さんのウチのテュアさんと揚げ出し豆腐mk23さんのウチのシエラさんに御登場願いました。ありがとうございます!
シエラ中将の姿を見たエリカは
「あっ、あの時のお姉さん。確かシエラさん、だっけ?こんな所で何してんの?」
気安く声をかけたエリカはシエラの官服を見て仰天!
「えっ、お姉さん。ウチの将官やってんの!カメリアの人なのに」
調子に乗った様なエリカの言葉にアイシャが
「え、シエラさん。こんな頭軽そうな娘と知り合いなの?」
二人の言葉に軽く微笑むシエラだが、直ぐ真顔になり
「貴官等、ここが公のしかも評議会直卒の施設内と知って騒擾を起こしたか?場合によっては重営倉への移送も覚悟せよ!」
威圧的なシエラの物言いに反駁する少女達。
エリカ「そんな事言うなよ、お姉さん。あたしだって好きで大声出した訳じゃないんだからさァ。これはアイシャのヤツがあたしに因縁吹っ掛けてきゃがったから・・・」
アイシャ「シエラさん。あれはあたしがエリカ少尉補がキチンとドアを閉めないで平気でいたのを注意したのが原因です。確かにあたしの言い方も年上の人に対して生意気だったかも知れません。でも、あたしが言った事自体は悪いとは思いません」
二人の言にブルボーネ伯爵大将が割って入る。
「シエラ中将。どうやらこの二人。共に貴公と顔見知り以上の関係の様だな。この二人に対し、貴公はどう裁く?」
シエラ中将「閣下。私は己の業務に対して私情を挟む積もりは毛頭ありません。軍法に則り閣下の御裁断に委ねます」
ブルボーネ伯「いや、今回の件、裁断は貴公に任せよう。新規採用とは言え頭の硬い老魔導師ばかりの評議会が中将待遇を与えた才女。貴公の公明なる裁断、見せて頂こう」
暫し熟慮の上、決断を下すシエラ。
「閣下。此度の件、両名の言い分にやや異なる点がございます。また、両名共己の正統性を強く訴えております。よって私としては『神明裁判による決闘』を御提案致します」
ブルボーネ伯「ほう。決闘か。貴公、エウロペアに来たのは此度が初めてと聞いたが大陸の文化や風俗について中々の知識をお持ちの様だ。良かろう。決闘を許す。で、シエラ中将。条件は何とする?」
シエラ「はい。両名共己が得意とする得物を使い司令部付属の聖十字教会講堂前にて施行致します。審判者は閣下と私に加えエリナ・イシュトバーン少将とテュア准将の合議にて決します。決闘者には負傷による後遺症や自己の死亡について一切否を申さない事を書面にて誓約させます。決着は『神の御意思』とし、以後一切の申し開きをせぬ事も誓わせます。如何?」
ブルボーネ伯「ふっ、見事な裁判だ。決闘の期日は明後日とする。決闘予定者に反論はあるか?」
アイシャ「分かりました。お受け致します。私の弓の腕、皆様方に披露致しましょう」
エリカ「へへっ、これであたしが勝てば皆もあたしの事を見直す筈。ま、二つも年下が相手じゃ超余裕だけど受けて立つぜ!」
この話を真正面で聞いていたテュア准将は「・・・私も決闘の裁定者の一人か。気が重いなぁ。でも、アイシャちゃんから聞いていたけどシエラさんって本当の才女ね。隙が無いし、それに綺麗。さあ、私も末席とは言え将官なんだから気を取り直して職務を果たさなきゃ」
※今回も月光竜さんのウチのテュアさんと揚げ出し豆腐mk23さんのウチのシエラさんに御登場願いました。ありがとうございます!
描かせていただきました
I drew it
お姉さん
older girl
ファンタジー
fantasy
将軍
shougunn
軍服
military uniform
アナログ
traditional
12
15
483
2020-01-11 18:13
Comments (12)
テュアは准将なのですね
青い官服と赤いマントが特徴的で、テュアの大人びた表情が素敵です!
View Repliesあらまぁ素敵な衣装ですこと✨ とっても美人さんに描いて頂けて嬉しいです🥰 マント素敵ですね( ˊᵕˋ )🍀
View Replies貴族に対する礼節か・・・。そんな事だから格差社会の貧富の差が・・・。
View Repliesブリタニア女王「全く、植民地の罪人共は、先祖がロウワークラスなせいでしょうが、貴族に対する礼節がなってませんね、これはお仕置き(茶税と印紙税の大規模課税)が必要ですね(植民地出身の議員がいないので楽に搾取できて良いですね🎵)」
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