【PFAOS】バンノク

　とある場所でとあるパン屋が苦悩していた。

　最近バノクが食べられている。

　と。
　バノクはくっそ堅くて素で食べるなどもってのほか！
　如何に堅いバノクを焼くかがパン屋の腕の見せ所と言っても過言ではない。

　過言ではない。

　でも最近はいくら堅いバノクを作ったとしても竜や一部の種族などは問題なく噛み切ってしまうことがあるのだ。
　このままではバノク職人の名折れだと一念発起しパン屋は噛み切れないバノクの開発に乗り出した。
　だが作れど作れどパン屋の満足するバノクはできなかった。
　やがてパン屋は挫折し酒に溺れて泥酔した時のことであった。

『力が欲しいか』

　その声は聞こえた。

『無念苦悩悔恨の臭いがする。さぞかし苦しいだろう』

　パン屋はその声に拳を握りしめる。

『再度問おう。力が、欲しいか」

　パン屋は胸の内を全て振り絞って叫んだ。

「力が！　力が欲しい！　バノクを！　竜すら噛み切れぬ最高のバノクを作る力を！！」

『え？　ああ、うん。ちょっと、というかかなり予想外だなー。いやでもわざわざこっちから話しかけたし……うわーどうしよう』

　声の主は本気で困惑して若干後悔してるような気がしたが、結局はパン屋の熱意に押されて開発を手伝うこととなった。
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　声の主との共同開発でパン屋が開発した最高のバノク。
　竜すら噛み切れぬ弾力性を実現！
　天然素材を配合！
　大人のハード差を！

　パン屋はこのバノクをただのバノクではなく蛮族がごとくと言いバンノクと名付けた。
　ちなみに売れなくてパン屋は破産した。

●本家本元バノク【illust/78956950】
●開発協力者●ヲさん【illust/78953073】
●販売協力竜調さん【illust/78987291】
●大人の魅力トシゾーさん【illust/79018595】
●天然素材（嘘）【illust/79034827】
●試し切り【illust/79080805】