【PFAOS】紫螺鈿【浮遊石の遺跡】

いつだったか、割れた鏡を見た。

曇天に沈む冬の都、その雑踏の中。それは燃えるような髪を持っていた。音に聞くマラキアの巨竜。アステラに拮抗しうる巨きな力。炎髪のリヴェンジ。……その貌を、持った偽物。

「何者か」が、リヴェンジに成り代わっている。
人間には分からぬことでも、同じ模倣種ならば見抜くのは容易いことだった。……さて、どうしようか。アステラに情報を売ろうかな。それとも、喰らってしまおうか。装甲騎竜に化けるほどの同胞だ、きっと美味いに違いない。そんな考えがいくつか頭を擡げたが、それもすぐに霧散した。

──リヴェンジと、目が合ったのだ。
その目は修羅を宿していた。くろぐろと燻る復讐に灼かれた紫螺鈿の目だ。鏡の切っ先の鋭さと、青暗い冬を進むような危うさを孕んだそれは、暗がりのなかで一際明るく燃えていた。

この模倣種に何があったかは知らない。ただ、その「個」を得たとき、きっと何かがあったのだろうなと思った。その出来事が鏡を破り、凍るような鋭さを生んだのだろう。そう、根拠もなくぼんやりと考えた。その罅割れた器が、全てをかなぐり捨てて得たであろう力が、彼/彼女の在り方そのものであるように思えた。

……沢山のことが過ったが、時間としては一瞬であったらしい。我にかえり、それから暫し迷って一礼し、その場をすぐに去った。彼/彼女がこちらを見た気がしたが、それはきっと気のせいだった。

そのあとのことは何も知らない。
きっと、もう、知ることもないだろう。

【とある模倣種の手記より】

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リヴェンジさんの幻覚クソポエムを生むなーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！(いましめ)模倣種から見たリヴェンジさんの話が見たくてかきました、すいませんでした、一瞬だけリヴェさん(鏡)とすれ違いたかった……すぐ消します……

▷お借りしました(敬称略)
リヴェンジ【illust/79056190‬】

▷視点
鏡貌のホワイトレプリカ【illust/78952891】
※絵の中にいません
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