【PFAOS】生命の辻褄合わせ

「……助けてもらっておいて、しかも金品の類も出せないのに失礼な言い草をする事はわかってます……でも……皆さん引き取っていただけませんか？」

彼女は日頃の多少無礼が入り混じった物腰から随分かけ離れた低姿勢で、丁重に救援を拒否した。

「助けてもらえた事は、本当に嬉しいです。ありがとうございます……けど今は一人にさせてほしいんです……アレを一人でどうにかできなかった、無様を晒した、肝心の味方の救援にすら間に合わなかった、その上何も返せない自分が、無価値で、醜悪に感じられてたまらないんです……見ないでほしいんです。だから、お願いします……帰ってください」

彼女はそう言って背を向け続けた。
その背に言葉がかかったかもしれないが、無視した。
『これ以上救われてはいけない』と。
『光に手を伸ばす事は許されない』と。
『自身の非力を徹底して戒め自罰せよ』と。

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人の気配がなくなった事を見計らうと、彼女は化け物だった亡骸を抱きかかえ、湖中へ弔う事にした。
生前はこんな形で死ぬとも、湖中に没するとも思っていなかっただろう。みすぼらしい格好を見るに、過酷な実験を受けていたに違いない。
それでもベスティアの生命を脅かした事に変わりはない。ないのだが。

「ごめんね」

「───よりによって私なんかのために、討たれたくなかったよね」

ベスティアは『無駄死にせずに済んだ』という奇特な形の安堵を抱きつつ、それ以上に救われた・奪ったと言う事実に対し『無駄に生命が重くなってしまった』という苦痛を感じていた。

彼女の言う『生命の辻褄合わせ』が終わる気配はない。

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お借りしました。救援ありがとうございました☆

ヨークー君【illust/78955340】
アルヴェナさん【illust/78964177】
ウィオラさん【illust/79228488】

さらばマキネッタちゃん【illust/79243276】

「……しかもこれ、他の皆の作戦に間に合ってないよね……この……役立たず！！！！」
【illust/78956350】

※口ではこう言ってますがクソ疲弊してるので、ベッスンはこれでログアウトの可能性が高いです。